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【そば職人、経営を学ぶ 第一回】成功の再現性
皆さんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本です。
今日は「成功の再現性」ということで、蕎麦職人が2号店を出したときに、上手くいかなかった...そんな事例を踏まえまして「マーケティングのやり方」そして「成功の再現性」を学んでいきましょう。
成功の秘訣とは
早速漫画に移ります。
いきなり蕎麦職人さんが、何かの取材を受けているところから始まっていますね。
そして上手くいっているということで「着実に成長している秘訣というのは?」と聞かれております。「俺が欲張りだからじゃないですか」なんて返していますが、それは置いておいて(笑)「じっちゃんのおかげですよ」と言ってます。
どういうことでしょうか? そこから過去の振り返りに入り遡ること3年...
「いらっしゃい! あれ洋さん」と板前さん。この真田洋介さん32歳。暗い顔してますね...料理人として修業を重ね独立し「そば懐石」のお店は繁盛していました。
そのそば懐石のお店というのは今いるこの店。今このお店は弟子の直江さんが1号店としてやっています。つまり1号店のこの店は直江さんがやっていて、ご自身は2号店の経営に奔走していたと。ただ、上手くいっていないといった背景であります。
そこで洋介さんは「やっぱり立地が良くないのかな〜!」と言ってますね。お客様みんなが納得して「うん」なんて返事をされ「客層も店の規模も全然違うから、今までのやり方は通用しない」と言われています。
しかし洋介さんは「人の舌なんて大体一緒にできてるんだから、1回味を知ってくれたらあそこもすぐ繁盛店になるんだけどな...」と言っています。
皆さんこれどうでしょうか? 少し考えてみてください。確かに人の舌って大体一緒ではあるのですが、雰囲気や場所など色々な要素がありますよね? だかららこそ上手くいっていないのです。
そこで「割引セールや目立つことをして、まず来てもらえばいいのか」他にも「外装も派手にして...」なんて言っていますね。
そんな事をしたら絶対上手くいかないのはもう目に見えてます。そこにどこからかお爺ちゃんが出てきまして「ここの経営も立ちいかなくなるだろう」と言っております。
このお爺ちゃんを ”じっちゃん” と洋介さんが呼んでいますが、じっちゃんは「この店がうまくいっている理由は何じゃ?」と聞いています。すると洋介さんは「味だ」と言っていますが、「味」も確かにあると思います。「店の雰囲気」これもあります。ただそれだけではないはずです。
競合優位を築く
「この店がうまくいったのは、たまたま偶然だ」とじっちゃんは言っています。偶然「競合優位」を築くことができた。つまりたまたま「儲けの最低条件」を満たしていたということです。だから上手くいったと。
これから2号店をやるには「経営を学ばなければ」偶然がただ続くだけであり、この先上手くいかないことがかなり多くなってしまうということです。
だからこそ「偶然を必然に変える」、つまり「こうやれば上手くいくだろう」といった仮説を立てた上で実施する、といった考えが必要となります。
ただなんとなくやって上手くいったというのは、良くないということですね。
そこについては次の講座から詳しく解説していきます。
「なぜ」を考える
今日のまとめに入ります。
まず「上手く行く店の秘訣」とは何でしょう? 皆さんもちょっと考えてみてください。
上手くいく商売というのは、必ず「なぜ・なぜ・なぜ...」と(ロジカルシンキングでもやりましたが)「なぜ」を考えていくのですね。
たまたま上手くいくこともあるのですが、必ずその中に成功した秘訣があります。つまりそれを見つけていくのが重要なのです。だからこそ「なぜ」を3回は考えて言語化する。
つまり「これは ”なぜ” 上手くいったんだろう?」→「こういうことがあったからか」。「じゃあその取り組みは ”なぜ” 上手くいったのか?」...と、3回以上考えて言語化する。そうすると「成功に再現性を持たせることができる」と書いてありますね。
これは「原理原則」とも言いますが、皆さん覚えていますか?
「仮説思考と本質思考」の講座でありましたが、(まだ見ていない方はぜひご覧くださいね)この「原理原則」を見つけていくことはとても重要となります。
買い手目線の経営
今後の内容としましては、
「商売の鉄則を考える」・・・買い手から考える。そして数字管理に強くなる。これは、まず ”買い手” つまりお客様の目線でターゲットを考えていく。しかしターゲットを考えて物を売るだけでは上手くいきません。当然数字をもとに "なぜうまくいったのか" というのを見極めていかなければいけません。
するとその下へつながっていき、
「成功を原理原則で考える」・・・つまり ”これってなぜ上手くいったのか? こういうことが上手くいったんじゃないか? それって経営のフレームワークに当てはめると、こういうことだったんじゃないか? " ということですね。
これは ”抽象化” と言うのですが、具体的に上手くいった事例を "なぜ上手くいったのか” と考え、それを経営のフレームワークに当てはめて抽象化する。そうすると、例えば新たな店舗を出したときに上手くいくわけです。
そうやって成功の原理原則をうまく抽出していく。そしてまたそれを新たに具体的に当てはめていく...といったことをやっていく必要があります。そうしていくと、経営は非常に成功確率が高まっていきます。
ですので、この「具体→抽象→具体」のプロセス、仮説思考と本質思考でありましたが、これをもとに「成功の原理原則」を考えていくということですね。
いかがでしたでしょうか? 今回は蕎麦職人さんの「そば懐石」の店である1号店。そして2号店ではそば懐石ではなぜか上手くいかない...だからこそ、ターゲットをもとに考えていくといったことが必要となります。
次回からはそこをじっくりとやっていきますので楽しみにしていてくださいね。
では次の講座でまたお会いしましょう。
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