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【クレーム対応のいろは 第二回】傾聴と謝罪
皆さんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本です。
さあ今日は「傾聴と謝罪」ですね。クレーム対応の仕方で「耳を傾ける」ことと「謝る」ということは、相手目線で考えた上で非常に重要なものとなります。
今日はどこがポイントかというのをしっかりと皆さんと見ていきましょう。
クレーム対応に必要な「傾聴」
では漫画に進みます。
「クレーム対応で最も重要なスキルは傾聴よ!」と諏訪さんが話していますね。そして「それがあってこその謝罪、という流れで対処するべき」と。
まず耳を傾けるということですね。それを聞いて「頭で分かっていたんですけど、咄嗟のことでしっかりと傾聴できていなかった。」と天龍さん。
「クレーム対応ではなぜ怒っているのか、どうしたいのかを中心に、徹底的に話を聞いて相手に共感して理解すること」とあります。ここは結構出来ていない方がいらっしゃるので、ちょっと例えを見てみましょう。
例えば何か商品が故障して、使いたかった時に使えなかった場合「それは大変でしたね」と残念だった気持ちに沿って一言言われるだけでも少し心が和らぎませんか?
ここで注意していただきたいのは、電話口では声しか伝わらないということ。
なのでこんな時は「相槌」うなずきを声に出した方がいいです。「ああそうですよね」「ええ」などです。
顔が見えない分、声のトーンで判断されてしまうので、電話というのは対面よりも気をつけなければいけないということも覚えておいてください。
「この人は話をちゃんと聞いてくれているという信用を得ることが第一歩」とあります。徹底的に傾聴して、相手が何を言いたくてどうしてほしいかをヒアリングしたら、今度は謝罪のステップ。
つまり謝罪する前にしっかりと耳を傾けて聞いた上で、共感をして、そこから謝罪につなげるということです。
傾聴から復唱へ
「改めて話を聞いてわかったことを整理して復唱した上で、真摯な気持ちで謝ること」ここは重要です。「復唱」ですね。
どんなことをご不満に思われているのかを、しっかりと自身で確認する意味も込めて復唱しましょう。
分かった内容を確認する理由は、相手に「こちらがあなたの思いや言いたいことを理解しました」と分かってもらうことが目的です。
ここを復唱せず進めていくと、自分と相手との認識の齟齬ができてしまいます。ですので、聞いたこと・理解したことを整理して相手と確認する。このための復唱だと思ってください。
「ここで内容を間違ったら火に油を注ぐようなものですね」とあります。そうならないためにも、ヒアリングの時にはしっかりとメモ書きやパソコンでしっかりと記録を取っておいてください。
不快な気持ちへの謝罪
そして「この時点の謝罪は、不快な気持ちにさせたことに対しての謝罪で、クレーム内容に対してのお詫びではないことを意識してね。」とあります。
つまりカメラが故障した場合は、カメラの故障に対してお詫びをしているわけではなく、不快な気持ち「使えなかった」というところに謝罪しているということです。
ここを前提として覚えて理解しておいてくださいね。
内容によってはこちらに落ち度がなかった場合もあり、事実と異なることを言っている可能性もあります。
謝る時には余計なことは言わないことです。下手に喋って更なるクレームにつながってしまう例も少なくないですからね。
特にあるのが「弁償します・治療費を負担します」など。言ってしまった手前、それが超高額だった場合は非常にまずいです。「言った言わない」にもなってしまいますので、なるべく自社や店舗に不利益になりそうなことは口にしないようにしましょう。
もしもそれが難しければ、謝罪フレーズを受話器の周りに貼っておくと良いですね。下手な事を言わないためにも貼っておきましょう。
意見に対する感謝
クレームの一部には「サービスに不満があったときに教えてあげよう」という親切心で連絡してくれる方も結構いらっしゃいます。
本当は自社のファンですが、「こんなところで落ち度があったから、それ気をつけたほうがいいよ」とかですね。
結構私もいただくことが多いです。そのときは「ありがとうございます」と伝えることが重要です。わざわざ教えてくださっているので感謝の気持ちを伝えましょう。
なぜならそういうお客様はやはり「感謝されたい」と思っています。「わざわざ時間を割いて指摘してあげるんだから」と、そう理解をしておいてください。
「ヒアリング中に顧客が求めているものを理解するというのはそういうことですね」と天龍さんが言っておりますが、そのクレームの内容や意見を踏まえて、お客様は何を求めているかを相手目線に立ってしっかりと理解していきましょうということですね。
クレーム対応のスキル
ではまとめに入ります。
「傾聴とは・・?」
皆さんもよく傾聴という言葉を聞くかもしれません。これは話を聞いているだけではダメです。「共感し理解すること」がとても重要なのです。
共感するというのは、相手の気持ちに立たないと難しいですので、まず話を聞いたら「なぜこのお客様は怒っているんだろう・不満に思っているんだろう」というのをしっかりと理解してみてください。
「傾聴のコツ」
・相槌やうなずきも声に出す → 電話だと特に顔が見えないので、相槌やうなずきの声がないと、本当に聞いてくれてるのかなと不安になりませんか?
だからこそ相手の立場に立って「この人は話を聞いている」という安心感を与える意味でも、相槌やうなずき、また声のトーンにも気を付けてみましょう。
「傾聴・ヒアリングで理解すべきこと」
・顧客は何を求めているのか? を理解する → 共感のところにもありましたね。例えば「謝罪してほしい顧客・感謝して欲しい顧客・弁償してほしい顧客」とあります。
この「弁償」が要注意です。ヘタなことは言わないようにしましょう。
「謝罪までのステップ」
①傾聴・ヒアリング ②共感 ③謝罪
ということで、この流れだけはしっかりと掴んでおいてくださいね。
「謝罪する時の注意事項」
①不快にさせたことに対して謝罪をする・・・弁償の話など含め、商品やサービスそのものに対しての謝罪ではないということ
②クレーム内容への謝罪は慎重に・・・ここで下手に「弁償します」とか言ってしまうと非常に危ないことになりかねません。
③自社の不利益になることは自分の判断だけでは絶対言わない・・・上司や会社の経営陣の判断を仰ぎましょう。何度も言いますが、自分の判断だけで言ってしまうと後々とんでもないことになりますので、ここだけは気をつけてください。
最後に
いかがでしたでしょうか。
「傾聴と謝罪」これだけ実は内容が深いです。特に相手の気持ちに立って共感するという部分はほとんどの方ができていないです。
例えば通販サイトやテレビ番組のテレビショッピング。そういうところのオペレーターをやってる方は、こういうのがとても上手です。通販で何か商品を買った時は、電話越しの相手がどういう対応をしているかというのをよく観察してみてください。
すると自分でも使えそうだと思うヒントがありますので、そんなことも試してみてください。
「真似ぶ」ですね。真似をするというのは非常に自分の成長にもつながりやすいので、ぜひやってみてください。
では以上で今日の講座は終了します。また次の講座でお会いしましょう。
クレーム対応のいろは
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