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利益の5段階

皆さんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本です。
今日は「利益の5段階」前回利益には5つあるというお話をしました。今回はこの利益の5段階を、ちょっと長くなりますがじっくりと解説していきます。

逆算思考

早速漫画に進みましょう。
「わかった、教えてくれよじっちゃん」ということで、洋介さんが利益の出し方を教えてくれと乞うていますね。
この利益の出し方は、「利益の目標も売り上げの目標も "逆算" するとわかりやすいの」とじっちゃんが言っております。

この "逆算" がとても大事なのですが、どういうことなのか漫画を御覧ください。
まず全体図として「純利益」のところから逆算して考えていきます。これは図として覚えてください。
その後じっちゃんが解説で「営業利益は税金で半分持っていかれるとして」と書いてありますが、実際には半分も持っていかれません。今回は便宜上半分としました。

"税金" を引いて残る「純利益」が返済と貯金に回ります。つまり "返済+貯金の2倍 "をまずは稼ぐ。そうしたら次の利益へ続いていきますので、まずはここの「純利益」を決めてください。
例えば純利益を月に50万円出したい。そうしたら、少なくとも100万円の「営業利益」が必要ですよね?

次の「ベース利益」は "営業利益+運営費" です。つまり光熱費や家賃などを営業利益に乗せるとベース利益になります。
営業利益100万円を稼ぐには、ベース利益をいくら稼がなければいけないのか? ということになります。

また同様にやっていくと今度は "ベース利益+人件費" で「販売利益」になります。
つまり人件費はいくらぐらいかかるかな? というのを想定して、販売利益はこれから確保しなければいけないなということです。

さらに "販売利益+販促費” 、つまり広告・チラシ・宣伝などを販売利益に足すと「粗利益」になります。
この粗利益のところが実際に稼げる「限界の利益」です。ですので粗利益を高く保つ必要があります。

最後に "粗利益+原価" で「売上」になりますね? 今回この原価が結構きついかなというところですが、それはまた後でご説明します。

費用の比率を考える

ここでじっちゃんも言っているのですが、「 "費用の比率" をはっきりさせる」ことがとても重要です。
例えば「売上高」、それから「粗利益」「販売利益」があります。 販売利益+販促費=粗利益になるのですが、この "販促費" に例えば10万円かけましょう。10万円かけたら、当然それ以上に売上・利益を稼がないといけませんよね? つまり販促費10万円をかけたら利益で10万円以上出なければいけないのです。
だからこそ売上目標を例えば50万円とするならば、この10万円の販促費でその売上以上の結果を出さなければいけない。そういったことを考えていく必要があります。

これを「投資対効果」と言いますが、チラシを撒いたら何人お客様が来て、いくら使ってくれたかというのを、大まかでも分かるようにならないと、ちょっとキツイかな? というところですね。

「仕事のムダを減らせるように "人件費" と "運営費" を分けておる」と書いておりますが、ここが今回「ベース利益」と「営業利益」で分けたポイントです。
つまり "人件費" を削るのか、それとも "運営費" を削るのかをしっかりさせるためには、このベース利益と営業利益という分け方を上手く使っていく必要があります。

売上目標を考える

そしてじっちゃんが「この2号店で稼ぎたい営業利益と売上はそれぞれいくらかのう」と聞いております。一緒に見ていきましょう。
洋介さんは「営業利益は返済と貯金の倍だから、150万円を目指したいな」と言っています。つまり月間150万円。
これは個人事業を想定してまして、この150万円の中に洋介さんの給料も入りますので、月間150万が必要だということです。

そこから計算していき「そうすると売り上げは最低600万は必要かな」と言っていますね。
「原価率を30%確保したらこれぐらいなるかな?」ということで、営業利益率は大体25%ぐらいになるのではと出ました。個人事業ですと、この営業利益率25%というのは、かなり優秀な数字です。

そして「今の月の売り上げはどれくらいじゃ?」とじっちゃんが聞いています。洋介さんは「500万円いかないくらいかな」と言っています。先ほど計算した600万円には100万円足りないわけですね。

「あと原価率もコントロールしきれていないんだ」と。ここが少し問題なのかなぁというところでお話したんですが、35%になっていますね。
つまり原価を30%に抑えたいのに35%になっています。

これは、夜にアルコールが売れないから、原価率を抑えることが出来ないということなのです。
アルコールは基本的に原価率が低いです。なので料理で原価率が高くても、アルコールが売れることで原価率の平均額を下げることが1号店では出来ていました。しかし今回はそれがなかなか出来ないということですね。

ということは「原価を抑えて "回転数" か "客単価" を上げる工夫を考えなくてはいけない」と言っております。ただ原価を抑えるのはなかなか難しいので、まず "回転数" か "客単価" を上げなければいけません。

ですが洋介さんは「この店ではゆっくりしてほしいから、回転数は意識したくないなぁ」と言ってますね。そうするともうやることは決まりますよね?
つまり "客単価" を上げる必要があります。通常は "客数" "満席率" 、他にも "回転率" といったことを考える必要があります。
ただ今回は "客単価" を重視してみましょう。

客単価を上げるには

「そうすると値上げをする必要があるんじゃないかな」と洋介さんが渋い顔をしていますが、値上げの他にも "買い上げ点数を増やしてもらう" といったパターンもあります。
飲み物・スイーツセットなどのセットメニューがありますよね? 例えばランチのメニューやディナーでも、デザートセットなどがあります。そういったものを考えていく。

これも講座の初めの方にやりましたが、お客さんに喜んでもらえるメニューでなければ意味がないですよね?
「利益を確保したいからこういったメニューを考える」ではダメです。あくまでも「お客様が頼みたいと思ったメニュー」で買い上げ点数を増やしていくということが重要です。

「数字で縁の下を支えられていれば、舞台で派手に舞えるじゃろう」ということで、二つ目の鉄則はこれで終わります。
次の講座からは三つ目の鉄則に移りますということで、今日はこの「数字」を徹底的に解説していきます。

利益構造を知る

まず「段階利益の全体像」ということで "利益を重視した経営を行う" そのためにまず「純利益」「営業利益」から逆算していくということが重要です。そうすると「費用と利益の割合をしっかりと管理する」ことができます。

例えばスタートの「営業利益」、ここを月100万円欲しいとなったら、
営業利益+ "運営費" →「ベース利益」
ベース利益+ "人件費" →「販売利益」
販売利益+ "販促費" →「粗利益」
粗利益+ "原価" →「売上高」
となりますので、最終的にどのくらい売上を稼げばいいのか? というのが分かりますね。

これを逆算せずに「売上」から考えてしまうと、正直なところ利益がいくら残るか分かりません。
例えば売上500万円でやったとして、原価を引いて → 販促費を引いて → 人件費を引いて → 運営費を引いて。最後に全然残らなかった、純利益がほとんどゼロに近いといったこともありますので、必ず逆算して行うようにしてください。

データによる裏付け

そして「意思決定に数字を利用する」とありますが、経営を考える際には "データ" が必要不可欠です。
例えばよく上級コースで出てくる "3C分析" や "SWOT分析" "PEST分析" など、このようなものも基本的には、データを元にした資料を用意して分析をします。

ですのでデータがないと、客観的な部分が失われてしまい、なんとなくこうだろう...という主観的な部分が入ってしまいます。だからこそデータをしっかりとっていく必要があるのです。
当然データだけではダメな部分もありますが、まずデータが大事ということを覚えてください。

データをしっかりと記録していくためには "毎月の締め日から1ヶ月以内" に自社の数字の見える化を行ってください。例えば3月末締めの試算表であれば、もう4月中には出ていなければいけません。
実際に私の会社の戦略デザインラボでは、試算表がかなり早く出ています。完成を見れるとしたら10日以内とか、そのくらいで出ていますので、とにかく早く数字を確定させる。これが重要ですね。

客単価=平均単価×買上点数

次は今回の肝である売上のところです。「売り上げを増やすにはどうするか?」と言えば "客数" か "客単価" を増やさなければいけません。今回は "客単価" の方に目が行きました。
そして客単価を増やすには "平均単価" を高めるか "買い上げ点数を深めるか" ということですね。

・平均単価を高めるには...
利益率の高い商品への動線設計。つまり頼んでもらいやすいようにする。または利益率の高い商品を魅力的にするということです。よくあるのは季節限定のメニューですね。これは非常に好評ですし、嬉しいです。 "目立つ写真" や "店長オススメ商品" を高い商品にするということです。

・買上点数を増やすには...
今回重要になるのはこちらですね。 "ついで買い" や "ついで利用" "ついで注文" の誘発をするということで、セット商品の開発や注文点数に紐づくキャンペーンの設定。よくあるのはポイントとかですね。他には季節限定のスイーツも結構重要です。あとは店長オススメ。

この "店長オススメ" で、在庫をさばくようなメニューを載せてしまう店もあります。でもそれでは意味がありません。
オススメだからこそ魅力的なものを。そしてそこで多少利益が食われたとしても、他で(例えばアルコールやスイーツで)ちゃんと利益率が高まるような、そういったセットメニューを考えてみてください。

費用=変動費+固定費

最後に「費用を減らす」。まず費用は "変動費" と "固定費" に分かれます。
・変動費を減らすには...
サービスの質に直結しない費用は削減し、直結する費用は投資する。これは当然ですね。サービスの "質" つまり原価を下げるにしても、例えば美味しくないメニューになってしまったら意味がありません。

それから業務フローのムダ(つまり日々の業務の無駄)や、効果の見えない広告(チラシ撒いても全然効果がないのにやり続けるなど)を削減してくださいということです。
"変動費" とは、売上が増えたら費用も増える、また売上が減ればその費用も減る、これを変動費といいます。

・固定費を減らすには...
売上が増えても減っても変わらない費用、これを固定費といいます。例えば家賃・光熱費・人件費・保険などがあります。
変動費と同様に、業務の生産性に直結する費用は投資する。例えば設備投資(機械)ですね。これは減価償却費という固定費でまかなわれますが、こういったものはどんどんとやっていくべきです。

ただし、代替可能で生産性が変わらないものは削減します。例えば外注に出したり、安くしても特に顧客満足が落ちないようなものは下げていきましょうということですね。

いかがでしたでしょうか? 今回はちょっと長かったですね。しかしこれは非常に重要な視点なのです。とにかく利益を出すには、まず5段階で考えてみましょう。そして売上を増やすには "客数" や "客単価" 、費用を減らすには "変動費" "固定費" 、この視点をそれぞれ考えてみてください。
そうやってどんどん分解していきますと、いわゆる現場の「何をやればいいか?」というところまで落とし込んでいけますので、ぜひご自身の事業でも実践してみてください。

では今日の講座はここまでとします。また次の講座でお会いしましょう。

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