- ホーム
- 講座一覧
- PDCAで仕事を進める
5. 【PDCAで仕事を進める 第五回】PlanとDoを繰り返す
【PDCAで仕事を進める 第五回】PlanとDoを繰り返す
※下部にマンガとスライドの用意があります
みなさんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本洋平です。今日は、PDCAシリーズの一番最後ですね。前回まではPLAN→DO→CHECK→ADJUSTの流れをしっかり回していく、という話でした。今日はそのPLANとDOでつまずくところを中心に、PDCAを継続させていくためにはどうすれば良いかを解説していきたいと思います。
マトリクス図を活用する
では解説に進みます。夜遅くまで天龍さんが残業していますが、そこに諏訪さんが来て声をかけます。天龍さんちょっと参っているようですね。自分の勉強もしたいと思ってるんですけども、なかなか仕事も終わらなくて、悩んでいますね。
そこで諏訪さんは天龍さんに、いっぱいいっぱいになったときはDOをマトリクスで整理してみましょうとアドバイスしています。これはどういうことかというと、はいここにマトリクス図が示されていますね。縦軸を重要度、横軸を緊急度でとらえ、今自分が抱えていることを書き出してみてと言ってますね。
そこで天龍さんはいろいろ書き出していきますが、マトリクス図は一応名前があるんです。アイゼンハワーマトリクス。アイゼンハワー、どこかで聞いたことがある名前ですね。そう、アメリカの大統領です。アイゼンハワー大統領が使っていたのでアイゼンハワーマトリクス。真偽は定かではありませんが、そういう名前が付けられております。
このマトリクス図に天龍さんが書いた内容を見てみましょう。特に左下のボックスですが、EC用のイラスト、結婚式の動画編集、小川くんのプレゼンのフォーマットデザイン。いろいろと重要ではないけど、緊急度が高いということでこのボックスに位置付けられています。
天龍さんは、頼まれると断れなくて…と言っていますね。これに対して右下。緊急でも重要でもないんですが、趣味に近い部分の項目が並んでますので、これは削っちゃいけないですよね。
優先順位をつけるために
このような場合、例えば左下は相手の理解を得るとかですね、緊急ではないのでかかりきりにならないことが重要です。そしてこの中で一番大事なのは、重要なのについつい後回しにしがちな②のボックスです。
これ実は経営の中でも結構あるんです。例えば社長が仕事で忙しくていっぱいいっぱいで、他のこと考えられないとか。私もいろんな経営相談乗ってますけど、本当にこういうのは多いです。改善提案をこちらがしても、「時間がないよ、忙しいよ」で終わってしまいます。時間がないということでどんどん後回しにしてしまう。そうすると、本当にいつまでたっても改善が進まない。改善が進まないと、いつまでたっても利益が出ない。この悪循環にはまってしまいます。
ですので、この②に集中的に取りかかるようにしなければいけないということです。そのために相手の理解を得ながら、④をできるだけ削る。このルールを継続していかないと、目標にたどり着けないことがすごく多いです。繰り返しますが、②がとても重要だということをまず覚えておいてください。
未来の成し遂げたいことのために、今をどう積み重ねるか。それが大事です。
緊急度より重要度を優先する
ではここまでお話した内容を整理して行きましょう。まずはDOをマトリクス図で分類しようということですね。縦軸に重要度、横軸に緊急度。そして人は重要度が高いものより、緊急度が高いものを優先しがちだとさっきのお話でもありました。日々の仕事で追われて、経営計画や改善の手順を考える時間がない。しかしそのような緊急度の低いものは重要度がとても高いのです。
しかし目先の緊急度が高いものを優先してしまい、戦略が立てられない、なかなか改善が進まない。ですのでこのような時は、必ずDOを整理してみてください。その際に活用できるのがアイゼンハワーマトリクスと呼ばれるマトリクス図です。
左下の④は、特に時間や手間がかかるケースが多いです。そんなときには相手の理解を得る。すると意外にも、相手は急いでいなかった、重要と思っていなかったということがあります。
私もそうですが、なんでもかんでも頼まれごとを引き受けていると、重要な仕事の質を落としてしまいます。そして自分のプライベートの時間がなくなる。そうすると、仕事にも影響が出てきますよね。
ですので、④は相手の理解を得ながらなるべく減らしていくのが理想ですね。時間もらえるなら後でやるけども、なんていう断り文句を使うと効果的です。相手の理解を得るために、「今すぐは取り掛かれないけども」という言葉を使っていくと、意外と相手の理解を得ることができます。
周りにDOを任せる
他にも、自分だけでやるのか、もしくは人と一緒に協力してやるのかも考えてみましょう。自分が受けても誰かにやってもらう、という考えも大事です。私はそういうのが多いのですが、例えば自分が仕事を受けても、自分以外の誰かができる部分があれば、それをどんどん人に振っていく。では自分は何をやるかというと、自分だけしかできないことに集中する。
こういう考えがとても大事です。他にも、機械にやってもらうという考えもあります。例えばPC、システム、アプリ、RPAなど、人間より早く正確にできる部分をやってもらう。機械製造業でいえば、最新の加工機械を入れる。こういうのが難しければ、人と一緒にやるなど、うまく協力を得ていくということが大事ですね。
習慣化する
最後に、緊急ではないが重要なこと、つまり右上の②のことですが、ここの取り組みは習慣化しなければいけません。実は1回やっただけではダメなんです。
2回3回と継続させず、その場だけで終わってしまうのでは後が続かない。そうするとまた左下の④ところに時間を割かれてしまいます。だから②を習慣化させるのがとても重要です。
これを習慣化していくと、あなた自身の私生活と仕事、両方ともすごくうまくいくようになります。逆にこれができないと全てがうまくいかなくなってしまうことが多いです。今日のこのマトリクス図、必ず覚えておいてください。そして右上の②に集中していくということも、ぜひ覚えていただければと思います。
いかがでしたでしょうか? PDCは最近だとビジネスの基本的な用語にはなってますが、それを実際に使いこなせてる方はほとんどいないです。正しく理解してる方が少ない。それから、正しく実行できている方も少ないです。
これでPDCAのシリーズは終わりますが、PLAN→DO→CHECK→ADJUSTを継続させるためにはどうすればいいか、重要度の高いものを取り組んでいくにはどうすればいいか、もう1回復唱していただいてこのPDCAマスターしてみてください。
はい。では以上で今回の講座を終わります。また次の動画でお会いしましょう。
PDCAで仕事を進める
受講理解度チェック
本講座を受講した感想を入力してください。入力内容に応じて即時にフィードバックを行います。文字数制限はありません。講座を受講してあなたが「重要だと考えたポイント」「なぜそのポイントが重要だと考えたか」「今後自身が取り組まなければいけないこと」を記載してください。