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【会社のお金に強くなる 第三回】利益の奥深さ

皆さんこんにちは。戦略デザインラボ 中小企業診断士の岡本です。
さあ今日は「利益の奥深さ」。前回は管理会計を知るところを中心にやりましたが、今日は利益を中心にしっかりと中身を学んでいきましょう。

「利益」とは

早速漫画に進みます。
「今回は利益について理解を深めてもらうぞ。二人は利益の種類については知っておるかの?」とじっちゃんが聞いています。
「利益」には5種類あり、漫画左上にグラフがありますね。これは会計の講座でやったものですので、 もし見ていない方がいればこちらもしっかりと見てくださいね。これは財務会計における利益になります。
これに対して管理会計は少し違い、「普段の意思決定や経営判断に活かしやすい」これが管理会計における利益の考え方となります。

そして左下の図を見てください。「売上高・変動費・固定費・営業利益」そして「原価・売上連動費・人件費・その他固定費」と書いてありますね。まずこの図をしっかりと覚えてください。特に「変動費」と「固定費」があるというところをまず覚えてくださいね。

費用は分解して考える

では次のページへ移りまして「費用を変動費と固定費に分けることが、管理会計の基本」となります。もっと言えば「どうやって費用対効果を見える化するのか」つまり費用に対してどのぐらいの儲けがあるかを見える化するのか? というのが会社の経営はもちろん、普段の見積もりを出すときにもとても重要な考えになります。

漫画右下を見てください。例えばこんな話があります。「値下げをしてでも契約を取るべきか取らないべきか」または「この商品の販売を継続するかしないか」。これは財務会計で分解するよりも、管理会計の方法で費用を分解したほうがより分かりやすくなります。
つまり財務会計ですと、もしかしたら誤った判断をしてしまうかもしれない。だけど管理会計をしっかりと学んでいると、適切に利益が残る判断をすることができると言うことですね。

これはロジカルシンキングの考え方と似ているのですが、普段の皆さんの仕事に活かすにはどうすればいいかというと、まず2つのポイントがあります。

管理会計2つのポイント

1つ目は「利益を残すクセをつける」。つまり「常に利益というものは何か?」ということをしっかりと考えてください。この数字感覚を持つために売上と費用にそれぞれ分解していきます。

まず「売上」というものは客数×客単価、つまりお客様が増えるかお客様一人当たりの単価が増えるかということで売上が伸びていきます。
これに対して「費用」は変動費、つまり売上に乗じて変動する費用。そして売上に関わらずかかる費用の固定費。この変動費と固定費を合算したものが費用となる。

この売上と費用の分解をしっかりと覚えてくださいね。さらに、「とくに費用が思っているより多くかかることを知っておかなければならない」とあります。これは漫画左下の図に色々とありますが、特には変動費に含まれる「原価」それから「売上連動費」。これらはどうしてもかかる費用となります。
そしてその下の固定費ですね。ここには人件費の他にもオフィスの家賃や水道光熱費など色々なものが含まれます。ですので、この費用というのは意外と多くかかっていることを意識してみてください。

そして2つ目は「経理業務の効率化に協力する」ということです。
管理会計を機能させるためには「チェック」が重要だということを前回の講座でお話をしましたね。ですので売掛金の回収を先延ばしにしたり、経費の申請を後回しにしたりすると、会社にツケが回ってきてしまいます。だからこそ「経営状況をしっかりとチェックできる状態に協力すること」これが会社の未来を左右することを覚えておくということですね。

これ、私も結構領収書を出すのが遅れてしまって、月の試算表といって月の経営成績を示すものが、後からちょっと数字がズレたりすることがあります。まあ非常によくないことなので、皆さんもできるだけ経費精算や売掛金の回収などもなるべく先回し先回しで行い、後回しにしないということをやってみてください。

売上と費用は分解するのが重要

今日のまとめです。
「費用対効果の考え方」
○費用は変動費と固定費に分解する:これを見える化できるようにするのが一番重要ですね。

○変動費を見直す:業務フローの無駄を見直すということで、業務フローというのは業務の流れです。これをまず見直すこと。また原材料費は品質に直結するので慎重に見直す。その商品やサービスに関わる費用はなるべく削らないということですね。削るにしても慎重に見直すということで、これらをまず変動費を見直すというところでやってみてください。

○固定費を見直す:保険料など生産性に関与しない部分から見直す。これが固定費の見直しとなります。もし経営者ではない社員の方とかの場合どう考えればよいかというと、例えば見積もりを出す時。「このうち変動費は何かな?」と考えてみてください。原材料費の他にも例えば広告を出すのであれば広告費は固定費なのか変動費なのか、決済手数料がかかるのであれば手数料は売上に連動するのか否か、売上に連動していない固定費がいくらかかっているのか、 というのをまず見てみましょう。

そして固定費の考え方として、商品・サービス・見積もりそれぞれだと難しいのですが、例えば自分がどれくらい時間をかけてこの契約をとったのか? そして商品の納品やサービスの完了までにどれくらいの時間がかかるか? というのを考えてみてください。
そうすることで実際かかった時間で人件費を算出することができます。すると固定費の計算はしやすくなります。

「利益を残すクセをつける」
これが1つ目のポイントだとお話をしましたが、利益を残すには「売上と費用をしっかりと分解して考える」売上=客数×客単価・費用=変動費+固定費でしたね。そうすると利益がしっかりと残ります。

「経理業務の効率化に協力する」
費用の報告と売上代金の回収は、できるだけスムーズかつ的確に行うというのが大事です。そうすると会社のお金が管理できて未来へつながるということですね。

いかがでしたでしょうか? 今日は利益の奥深さをしっかりと学んでいきました。利益というものは売上−費用であること。そして売り上げは客数×客単価、費用は変動費+固定費で構成されているということでしたね。
この利益をしっかりと理解しておくと、会社にお金が残る。会社にお金が残るということは当然、会社の将来、理念やビジョンが実現するだけではなく、皆さんの目標や思いというものも実現できますので、ぜひこの利益の仕組みをしっかりと学んでください。

では今日はここまでとします。次回はいよいよ「会計の仕組みづくり」という最後の部分をやっていきたいと思います。

ではまた次の講座でお会いしましょう。

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