入社前の心構えと身だしなみ
皆さんこんにちは、戦略デザインラボ戦略マネージャーの秋山智です。中小企業の戦略ラボ・ビジネスマナー編ということで、皆さんとこれから一緒に学んでいきたいと思います。今日のテーマは、「入社前の心構えと身だしなみ」です。
入社前の心構えと身だしなみということで、漫画とスライドを見ながら解説していきます。
心構えと身だしなみの基本
マツアドという広告会社に、新入社員で女性社員の方が入りました。眠いと目をこすっている天龍さんです。前の日に心得の本を読んだのか、そのせいで眠くなってしまっていますが、入社初日の朝に眠いというのはどうかなと(笑)。そしてもう1人は同期の小川さん。
同期ということで小川さんは天龍さんに気持ちよく挨拶してくれていますが、ちょっとチャラいです。爽やかですがチャラいという印象を、小川さんは早速持たれてしまっています。これに対して天龍さんはどうかというと、対極です。
ザ・就活セットっていうのがついてしまうくらい、カッチカチに固い服装で出勤している自分と小川さんを見比べてしまっています。広告会社という会社のイメージから、固すぎる服装はちょっと自分なりに反省点があったのかもしれません。
そしてこの社長の松本さん、優しい笑顔で、新入社員の2人を迎えてくれています。しかし後のことは指導係の諏訪さんに任せてどこかに行ってしまいます。この諏訪さん、いろいろ厳しいことを言いますがしっかり2人に教えてくれています。今回も「なってない」と2人は怒られてしまいました。
相手目線と安心感
さて、何がなっていないのでしょうか? 諏訪さんはそれぞれ2人に「身だしなみで大事なことは?」と質問を投げかけました。小川さんはおしゃれと清潔感と答えてますが、確かにおしゃれと清潔感は大事です。対する天龍さんの答えはしわや汚れがなく肌は健康的で、フケや寝ぐせのない髪型、これも大事ですよね。
そこで諏訪さんは二つのキーワードを教えてくれます。まず一つ目は、「相手目線」、二つ目は、「安心感」、この二つが大切と言ってます。
どうしてこの二つなのか。相手目線というのはビジネスでは常に欠かせません。これからお客様と相対する中で、服装や行動・会話など常に相手目線に立っていなければ、相手に信頼されないばかりか、この人大丈夫かなと思われてしまい仕事や関係が続かなくなってしまいます。
服装などについて、天竜さんも「信頼できそうな人と仕事をしたい」と自分では分かっていますが、それを自身の身だしなみとして実践できているかというと、それがまだできてなかったということを諏訪さんが教えてくれました。
対して小川くんは、おしゃれの追求を重視する考えです。この考え方も大事なことですが、冒頭から「チャラい」と言われてしまいました。これは相手から信頼を得られないということを、小川くんは気付くことができました。
思いやりの心
天竜さんの服装については問題ないと諏訪さんは言っておりますが、ビジネスではもう少し胸を張って堂々と自信を持ち、相手に「この人に任せても大丈夫だ」という安心感を与えることが必要となります。そしてビジネスマナーというのは、ルールでもテクニックでもない、一番大事なのは「相手の立場を考える思いやりの心」と諏訪さんは言っています。これすごく大事なことですね。見た目、服装、身長が高い低いなど、そういう個性が皆さんにはあると思いますが、そういった見た目だけではなく、ビジネスマナーで一番大事なのは「相手の立場を考える思いやりの心」だということです。
これは考え方一つですし、誰でも今から持てます。この心を持って接することは誰でも気持ち一つでできるものなので、これを常に持つようにということです。
ここから講座のまとめですが、まず社会人の心構えという部分では「インプットもアウトプットも大事」だということです。前日に天龍さんは本を読むというインプットを行い、結局朝になって眠くなってしまった。これではせっかく学んだことが実践(アウトプット)に生かされませんよね。学ぶことも大事なんですけれども、実際の行動、つまりアウトプットもすごく大事だということを覚えてください。
また「自分中心」から「相手中心」に考えてみましょう。学生時代は自分中心になってしまうことが多いですが、社会人は自分から相手にシフトしていくことが大事です。相手中心に考えることでマナーなどの作法にもつながっていきます。
そして継続的に行動し、結果を出すことでインプットしたことが身についていきます。1回1回の積み重ね、つまり言われた時に単発で終わってしまうのではなく、日々積み重ねていくことで信頼も積み重なっていきます。
「信頼」は、失うのは一瞬ですが積み重ねるのは時間がかかるとよく言われます。したがって、継続的積み重ねていくことで周りからの評価につながっていきます。
マナーは相手目線の思いやりというのがこの講座の重要ポイントですが、ここにルールとマナーの二つがあります。ルールは、会社も行政もプライベートも含めていろいろあります。ここで重要な考えとして、ルールはひとりでも複数人でも守るというのが鉄則です。自己流を考えるということがまずあり得ません。
ルールに自己流を入れると誰も守らなくなります。守らない時点でそれはルールとは呼べなくなってしまいますので、それが例え納得いかないものであっても「まずはルールを守る」ということを徹底してください。徹底した上で、おかしなルールだと思えば改訂や撤廃の検討をすれば良いのです。
逆にマナーは、先ほどの相手目線というものに繋がっていきます。相手に対して行う作法やその場の状況に合わせて考え、思いやりの心で接するということが重要です。自分の考えていることを相手の目線に立って行う、そして相手の嫌がることはしないというのもマナーの一部として覚えておいてください。
最後に身だしなみのキーワードです。あなたたち身だしなみがなってないわよと初めは怒られてしまう二人ですけれども、相手目線と信頼感を意識することで服装靴髪型など清潔感があるか、仕事に適した色か、で考えるようになりました。営業でも内勤でも現場でも、清潔感のある人と接しているのは、他人にとっては気持ちですよね。
あとはエチケット。忘れ物がないか、清潔な印象があるかに加え、特に注意すべきは臭いですね。臭いは見えないので気をつけてください。マナーがいくら良くても、エチケットの部分で全て台無しになってしまう人は少なくありません。
自分が相手からどのように映っているか、どのように思われているかという視点は、エチケットとして意識していただきたいと思います。
それでは今日の講座は以上となります。またお会いしましょう。