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【マーケティングリサーチ 第二回】リサーチ前の2つの準備
皆さんこんにちは、戦略デザインラボ・中小企業診断士の岡本です。
さあ今日は「リサーチ前の二つの準備」です。前回は「リサーチの必要性」をお話しましたね? 今回は、リサーチ前には二つ準備することがあるということで、こちらをしっかりと覚えていきましょう。
リサーチに取り掛かる前の準備
早速漫画に参ります。
リサーチ、つまり情報収集に取り掛かる前の準備は、大きく二つあります。
一つ目が、「リサーチの目的の明確化」…何の為にリサーチをするのか? を明確にすること。
二つ目が、「仮説を立てること」…こういうお客様がいて、こういう商品だったら売れるのではないか? という仮説を立てること。
これをしなければ、とにかく調べる事が沢山ありすぎて、時間がいくらあっても足りない! という状況に陥ってしまいます。なので必ずこの二つはリサーチの前にやってください。
目的の明確化
リサーチをする「大きな目的」という事で、右下に書かれていますが、目的を明確にする場合、まず「大目的」と「小目的」に分けると、とても上手くいきます。
この小目的とはなんでしょう? その左を見て下さい。赤い四角で囲っておりますが、小目的の場合、①ターゲットと②商品のウリを絞り込む、これを設定します。ターゲットとは何かといいますと、どんなお客様がいて、どんな悩みを抱えているか? これがターゲットです。
次に商品のウリを絞り込む、つまり自社の商品の「セールスポイント」を絞り込んでいくという事を設定してみてください。
まずはこれで、目的の明確化は終わりです。
例えば、マスカラの新企画の場合、リサーチの小目的は何になるかといいますと、「20代女性がどんな悩みを抱えていて、どんなウリのあるマスカラだったら買ってもらえるか」を調べること。小川さんはこの様に設定しましたが、実際にこの様な感じでも構いません。欲を言えばもう少し深く、例えば「20代女性でもどんな20代女性か?」そういうところまで深堀出来るといいかなと思います。
仮説の設定
目的を決めたら、二つ目の準備として「仮説」を立てていきます。
仮説を立てる時は、「3C分析のフレームワーク」が凄く使えます。ですが、少し難しいので特にこれにこだわる必要はありません。ただ、覚えておくととても便利です。
この3C分析とは何かといいますと、「お客様」「競合会社」「自社」この三つの視点で切り口を分け、分析をしていきます。
実際にどうやっていくのか? 諏訪さんから見ていきましょう。まず①顧客がどんな悩みを抱えていて、②競合商品のウリは何で、③競合にはない自社のウリは何か、ということを書いていきます。実際に小川さんバージョンと天龍さんバージョンがありますのでよく見てください。
小川さんバージョン
①「悩み」・・・似たり寄ったりでどれを選べば良いか分からない20代女性(先程は20代女性だけでしたが、ここだと凄く詳しくなりましたね)
②「競合」・・・ナチュラル・ファイバー・ロング・ボリューム...(競合商品のウリです。自社にはないウリは何か?)
③「自社」・・・あなたのまつ毛タイプに合わせられる万能マスカラ?(まだ実際にそれがウリになるか分かりませんが、ひとまず仮説として立てる)
天龍さんバージョン
①「悩み」・・・マスクのせいでパンダ目になるし、マスカラだけ目立ちすぎる。(顧客がどんな悩みを抱えているか?)
②「競合」・・・マスクルックに特化した商品がない?!(...ということは、競合商品そのものがない?ということです。)
③「自社」・・・脱パンダ目・マスク映えするマスカラ(...マスクのせいでパンダ目になるし、マスカラだけ目立ちすぎるというお客様に対し、もしかしたらすごくウリを出せるかもしれないという仮説が立ちます)
そして仮説を立てたら、「最も有り得そうな仮説」を選び、選んだ仮説を確かめる。つまり、「その仮説が正しいかどうかを確かめるためにリサーチをする」ということです。
この3C分析はとても便利なので、一応覚えておいて頂きたいのですが、使いこなすのには難しいです。3C分析は上級コースの「実践ワーク」で紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください。
その後は次回やっていく内容ですが、右下の諏訪さんが指している表。今回はこの表があるという事だけ覚えておいてください。
目的の明確化と仮説の設定
では解説に進みます。
今日は色々とありますので、まずまとめてみましょう。
マーケティングリサーチ前の準備、リサーチする前にやる事が二つ。「リサーチの目的を明確にする」「仮説を立てる」ということです。この二つだけは絶対に覚えて下さい。でないと調べる事が沢山ありすぎて、時間を無駄に過ごしてしまうことになります。
まず一つ目の「目的」。マーケティングリサーチとはそもそも何をするのか? 先程、小目的でありました「ターゲット」と「商品のウリを絞り込む」この二つが目的になります。実際にそれを確かめるには、二つ目として「仮説を立てる」。そして仮説を立てる場合には、三つの切り口がありましたね? 「3C分析」というのを使って「顧客が抱えている悩み」「競合商品のウリ」それから「自社の商品のウリ」この三つの視点から調べていくというものでした。
仮説の例としては漫画の右下ですね、「ターゲット」として、マスクメイクに悩む20代の女性? 「商品のウリ」として、マスク映えするマスカラ?
なぜ最後が「?」なのかというと、まだ仮設だからですね。仮設なので、これから確かめなければいけない。なのでリサーチをするという事ですね。
仮説の立て方のポイントとして表が出ていますが、こちらは次回実際にやってみます。とても便利な表ですので、とりあえず今日は覚えておくだけで大丈夫です。
今日のポイント
今回のポイントとしては、この3C分析です。「お客様」「競合」それから「自社」この三つの視点で仮説を立てる。すると凄く仮説が立てやすくなります。ただ、使いこなすのが難しいので、必ず「実践ワーク」で実際にやってみて慣れてください。実践ワークは上級講座にありますので、ぜひ受講してみてください。
いかがでしたでしょうか? リサーチ前の準備として「目的を明確化する」それから「仮説を立てる」ですね。一つ目の目的には「大目的」と「小目的」があり、特に小目的では「ターゲット」と「商品のウリを絞り込む」と。そして小目的のところで「仮説を立てる」。仮説を立てるには「お客様の悩み」それから「競合商品のウリ」「自社のウリ」これらを元に立てていく。
つまりどんなお客様がいて、競合はどんな商品を扱っていて、自社はどのように攻めればいいのか? という事を、一つずつ決めていってみてください。
今日の講座はここまでとします。次の講座では、実際に表を使ってまとめていき、もっとわかりやすくしますので、ぜひ次の講座もご覧ください。
ではまた次の講座でお会いしましょう。
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