経営者の仕事とは

皆さんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本です。上級コース、今日は「経営者の仕事とは」です。上級コースはフレームワークや専門用語が飛び交います。それを漫画で分かりやすく伝えていきますが、その前にまず「経営者の仕事ってそもそも何だろう?」という疑問を解消してみましょう。

職人と経営者

では漫画の解説に進みます。いきなり美容室に女性が現れました。さあ、この女性は誰でしょう? この女性、何か品定めをしに来たような感じがしますね。そしてここのオーナーさん、通称カットさんと呼ばれている経営者です。カットさんは技術、腕は抜群ですが、これよく見てください。カットさんは独立して3年が経っています。3年経っているのに、店の売り上げは240万円程度じゃないかということで、なかなか売上が上がらないことが見て取れます。そして利益も上がらないということをこの女性は見抜いております。

さらにこの女性はカットさんに対して、「典型的な職人タイプね」と言っています。サービスは良いのに、マーケティングを知らないから活かしきれていない。さぁここでマーケティングという言葉が出ましたね。マーケティングを知らないとどういうことになるかというと、結局売上と利益はなかなか増えないということですね。
そこをこの女性は見抜いている。技術は良いけど売り方をまだ知らない。だからなかなか売上と利益につながらない、ということですね。そしてこの女性はついに名乗り出ますが、有名な美容商社の女性社長でした。麻生さんという名前ですね。麻生さんは「自分の仕事を半分にしながら、売上と利益を倍にしたいなら、明日私のオフィスに来なさい」と伝えました。とても魅力的なことを言っていますね。そんな話あるのでしょうか?
実はこの学習コンテンツ「戦略ラボ」でも、社長の仕事を半分にして売上と利益を伸ばしていくことを目標にしていますが、まさにこれと一緒のことを麻生さんは言っています。

そして麻生さんは最後に、「宿題は経営者の仕事とは何か? を考えること」と言い残し、その場を去りました。「経営者の仕事」という言葉が出ましたね。さあ、経営者の仕事とは何でしょうか?
カットさんはまだ行くとは言ってないと喋っていますが、そこは漫画なので(笑)結局行くことになります。

論語と算盤

今日の主要なポイントを解説します。まず、経営者の仕事。経営者の仕事とは一体何だと思いますか? 当然、商品サービスを作ったり品質の良いものを作ってお客様に貢献したりとかいろいろあると思うのですが、一つ目は京セラの稲盛さんの言葉です。「経営とは、人として正しい生き方を貫くことだ」。
この言葉、経営としての理念やあり方といったところに関連する言葉ですね。これに対して、かの渋沢栄一さんはこのように言っています。「数字算出の確固たる見通しと、裏付けのない事業は必ず失敗する」と。

これ、稲森さんの言葉は「論語」にあたり、渋沢さんの言葉は「算盤」にあたります。この論語と算盤、つまり理念と数字、どちらも経営にとってとても大事です。経営者の仕事とは、この論語と算盤、つまり理念と数字をとにかく重視して経営を行う、それが経営者の仕事ということになります。

しかし、これをバランスよくと言っても非常に難しく、大抵はどちらかに振れてしまいます。よくあるのは論語、つまり理念ですね、理念をすごく重視した経営者の方は多くいらっしゃいます。ただ算盤、つまり数字がどうしても弱い方が多いです。
これなぜかというと、会計というものは数字がバンバンバンバン出てきて、難しいんですよね。一見すると難しい。ただ実はそんなに難しくはないんですよ。ポイントを押さえれば難しくないです。ただそのポイントがわからないために、どうしても会計に苦手意識を持ってしまう。

すると数字が苦手になる、つまり算盤が弱くなるということですね。ですので、論語と算盤は必ず二つとも高まっていかないと、経営者の仕事としては弱くなるということを覚えてください。

利益重視と脱プレイヤー

そして今後の講座内容を少しお伝えしますが、ポイントは二つあります。
一つ目は「利益重視の経営を考える」。先ほど私もお話しましたが、論語が出来ている経営者さんは結構いらっしゃいます。しかし数字、つまり算盤を弾いた利益重視の経営というものが、なかなか弱いというのが実情です。

このため、まずは既存事業の拡大を行う。それからマーケティングと数字の紐づけを行う。これらをしっかりと学んでいくのが一つ目のポイントです。それからもう一つ、脱プレイヤーの形を考える。プレイヤーとは、いわゆる現場にどうしても社長が出て来ないと経営が成り立たないことを指します。つまり社長に依存している経営とも言います。これだと駄目だということで、脱プレイヤーになるためにどのような経営を行っていけばいいのか?
そのためにまずは経営戦略をしっかり学ぶ必要があります。そして経営戦略を学ぶ前に、経営戦略というものは何なのかということをまず学ぼうということですね。

それからマーケティングと組織改革の一体化も重要です。マーケティングは、単に知っていても駄目なのです。実行する組織がないと駄目だということで、マーケティングは経営としての組織が成り立っていないとなかなか機能しないということも、ぜひ今日覚えておいてください。この後の講座で、「そういえばそんなこと言っていたなぁ…」と思い出してみてください。

はい。今日は脱プレイヤーの冒頭ということで、簡単な紹介にとどまりました。さあ、今後カットさんが脱プレーヤーを目指していくために、どのようなことをやっていくのか。楽しみにしながら次の講座を学んでみてください。

では今日はここまでといたします。また次の講座でお会いしましょう。

脱プレイヤーバイブル

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