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【初めて部下を持つ人の心得 第四回】コンサルティング実践
皆さんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本です。
さあ今日は「コンサルティング実践」ということで、コーチングに続きコンサルティングの実践へ進んでいきます。
私たち中小企業診断士もコンサルタントと呼ばれておりますが、我々が実践で使っているそのものを今日は解説していきます。非常に難しいですが、まずはさわりだけでも理解していただければと思います。
確実な成長と成果を目指す
さっそく漫画に進みましょう。
「さて次はコンサルティングのスキルについてお伝えします」と始まりました。
コーチングは中長期を想定した成長に重きを置きますが、普段の仕事ではどちらかというと短期で結果を出す必要があるシーンが多いと思います。みなさんの会社でもそうかと思いますが、当然一か月ごとに成果を出さなければいけない、または半年、長くても一年で成果を出さなければいけないということがほとんどかと思います。
例えば中期的に選手個人の成長を目指すからといって、明日ある試合に負けて良いということになりませんよね? 中長期の成長を目指すからといって、目先の売上や利益を捨てるということにはなりません。
なので、明日の試合に勝つという成果も手に入れながら、長期的な成長も叶えるのが管理職の務めです。
さあ…こうなるとすごく難しいように見えますが、これを叶えるために必要なのが「コンサルティングスキル」ということです。なので「成果を目指す」ことを2つ目の軸とするということですね。
コンサルティングスキルとは
管理職のコンサルティングスキルをわかりやすく解説しますと「PDCAを回す」これがとても重要になります。
聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。Plan・Do・Check・Adjust(アクションとも呼ばれます)この4つをしっかりと何度も繰り返していくことがPDCAと言われております。
具体的にはどういうことをするかというと、
①ゴールをはっきりさせる・・・つまり計画をしっかりと立てるということです。
②課題を明確にする
③課題を分解して(日々何をすべきかという)タスクにする
④タスクをチームで分担する・・・つまり実行するということですね。
⑤検証しながら調整する・・・実行した結果どうであったか、次は何をしなければいけないのかをまた定めていく。
ということで、チームの目標達成を部下一人一人のToDo(やるべきこと)まで落とし込んで、検証と調整をサポートする。これが上司のコンサルティングスキルにあたります。
具体的な例えですと、「半年以内に月間営業成績を1.5倍伸ばす」これは結構大変です。しかしそのためには営業部としてこのように分析し計画を立てられますとしていきます。
(一番上に目標の「月間営業成績を1.5倍」と書きます。そしたら次に何をしなければいけないかというと「平均単価を上げなければいけない」「件数を増やさなければいけない」。その下には、そのためにどのようなことをすれば良いかをブレークダウンしていき、やるべきことまで落とし込んでいくということです。)
その後は聞かれているように、ここからチーム、個人で分解していきます。
専属トレーナーのように
上司の仕事は各人のタスク(やるべき事)の進捗を検証し、必要に応じてPlanとDoの調整をすることです。
例えば、Aさんはプレゼン力に課題があるとします。であれば漫画の図のような感じでPDCAを計画するとしましょう。プレゼン成約率を2倍にする、そのためには何をするのかを落とし込んでいき、最終的に日々やるべきことまで具体化するということです。
「これによって計画倒れに陥りにくくなります」とありますが、そうなのです。よくある「計画を定めても上手くいかない」というのは、日々何をするべきかというところまで分解できないから上手くいかないことが多くなるのです。
ですので日々のやるべきことまで具体化できれば、確実に目標達成に近づいていき、しっかりこなせているという自信にもつながります。
上司として部下のモチベーションを上げることも仕事に含まれますので、部下のモチベーションが上がり、上司としては評価が高くなるということになりますね。
「PDCAのブレを矯正して最短でゴールにたどり着くサポートすることが、結果的に部下の自信をつけることにもつながります」ということで、コーチというよりは専属トレーナーみたいな位置づけですね。
最終目的はチームのゴールにたどり着くことですが、一人一人に寄り添ってPDCAを回すサポートするので、感覚的にはトレーナーということになります。
相手目線の言葉を使う
ここで忘れないで欲しいのが「人によってフォローを変える」こと。人それぞれ全然性格も価値観も違いますから、一辺倒でやってもうまくいきません。
「フォローを変えるとは、相手目線の言葉を使うことだと僕は思っています」とあるように、相手目線でどのようなフォローが必要かというのを考えなければいけません。
性格的に事前に綿密に計画を立てるのは好きなタイプと、やりながら修正していくタイプ、これも仕事のやり方が全然違ってきますので、アドバイスの仕方も変えなければいけないということです。
相性もありますが、観察と相手目線の言葉使いは、コンサルティングを行うにあたり上司として必要なスキルとなります。
「そういえば昔の上司で、よく野球に例えて説明してくれた人がいたけど、あれは僕が元野球部だったからだったのか…」と思い出していますが、これも1つのコンサルティングのスキルです。
「これって今すぐ取り入れようと思っても、部下のことをよく知らないとできないことですね」とありますが、まさにその通りで、部下のことをしっかり知らなければ、はっきり言ってコンサルティングができません。
これはコーチングでも一緒です。ここがプレイヤーのスキルとマネージャーのスキルは全然違うということになります。
「まずは意識して部下たちと適度なコミュニケーションをとることから始めます!」と諏訪さんも気合い十分ですね!
特にコーチング目的では1on1ミーティングを定期的に開催することがオススメです。コーチングに限らずコンサルティングでもこれが重要となります。
普段の会議では成果を求めることが多くなるので、中長期的な話は別で時間をとるとよい でしょう。短期目標と中期長期目標、これは別々に考えていただきそれぞれ話し合うといいかなと思います。
諏訪さん達が学んだこと
「結果を出しながら部下を成長させる理想の上司への理解は深まったでしょうか?」と最後に講師が締め括っています。そして「せっかくなので今日の学びと帰ったら何をするかを教えてください」ということで、諏訪さんは3つのことをあげています。
①上司の役割は2つ、チームの成果と部下の成長にあること(これは最初の方でお話ししましたね)。
②チームの成果を出すためには、チーム全体でのPDCAを回すこと(これはコンサルティングスキルですね)。
③部下の成長のためにはコーチングを身に付けてよく話を聞くこと(コーチングの技術ですね)
そして「帰ったらスケジュールを入れて、成長のための1on1ミーティングを実施します!」と締めくくっています。
講師も「素晴らしいですね」と。「今回は人材育成のかなり基本的な考え方の部分が中心となりましたが」と話していますように、この基本的な部分をしっかり押さえていかないと次に繋がりませんので、今日のこの講座、それからここまでの講座の話はしっかりと理解をしていきましょう。
まとめ
では解説に進みます。
「管理職のコンサルティングスキル」→ PDCAを回す舵取り屋
・チームの目標から一人一人のToDo(やるべき事)に分解する
・各人のタスク(やるべき事)の進捗を検証(Check)
・PlanとDo(計画と実行)の調整(Adjust)をサポート
・PDCAを回し最短距離で目標達成を目指す
コーチングには無い部分がこのPDCAです。
「コンサルティングの注意点」→ 一人一人のフォローを変える
それぞれのパターンや価値観に合ったやり方をしていかないといけません。そのためには
・日頃のコミュニケーションで部下を知る
・伝わりやすい相手目線の言葉を使う
これらが大事になってきます。
「コーチング×コンサルティングのまとめ」
他にもティーチング・カウンセリングとありましたが、主に企業の管理職やマネージャーが使うのはこのコーチングとコンサルティングです。
◆コーチング
・長期目線の成長を目指すのに重要
・自分の考え+アウトプットを重視(部下に対して考えてもらう)
・1on1ミーティングの活用(実践してもらうということを重視する)
◆コンサルティング
・目の前の成果も手に入れる(中長期的目線だけでなく、短期の成果を手に入れるために必要)
・チームで全体でPDCAを回す(Plan計画・Do実行・Check検証・Adjust調整)
・最短距離で目標達成に導く
コーチングは、今までプレイヤーだった方は苦手とすることが多いのですが、コンサルティングはさらに一人一人に合わせたやり方もとても重視されます。
これらはかなり難しいです。なので今日はいきなりできるようになることを目指すのではなく、まずはコーチングとコンサルティングそれぞれのやり方だけでも覚えておいてください。
最後に
いかがでしたでしょうか? 最後にお伝えしたいこととしては、「プレイヤーとマネージャーはそれぞれ求められるスキルが全然違う」ということをしっかりと覚えておいてください。ここを覚えておかないと、自分が教えてしまう・自分がやってしまうということで、部下の成長がなくなってしまいます。
部下の成長を促すためにも、コーチングとコンサルティングのスキルがとても大切だということをしっかりと覚えておきましょう。
では今日の講座はここまでとします。また次の講座でお会いしましょう。
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