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【大事にするシリーズ第一回】自分を大事にする(前編)
皆さんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本です。今日は中級の講座、「自分を大事にする(前編)」です。この「自分を大事にする」という前編後編、それから次の「相手を大事にする」という前編後編で、この講座を進めていきたいと思います。
自分を大事にするために
今回は漫画が8ページと普段より増量されています。漫画好きな方はとても嬉しいんじゃないでしょうか?(笑) 今回のお話は、天龍さんと小川さんが入社するよりずっと前の諏訪さんのお話です。
諏訪さん最初からかなりイライラしています。自分の周りの人にあたっているような状況です。なんてレベルが低い人たちだと。前の会社でうまくいかなかった、つまりこの会社に転職する前もうまくいかなかったようです。
この会社も「働きたかったわけじゃない」と、本来働きたかった場所ではないということを自分でかなり悩んでいるようです。そのような状況が続き、心身ともに疲れてしまったのか倒れてしまいました。
気づいたら病院です。隣には社長がいます。社長は諏訪さんに何があったのか、過去も含めて親身に聞いています。すると諏訪さんは前職も踏まえて社長に相談しますが、それを受けて社長は「昔のことを話してくれてありがとう」と感謝しています。その上で、まず自分を大事にする術を学ぶといいですよと社長は諏訪さんにアドバイスしています。
それに対して諏訪さんは「自分への不満を人にぶつけている気がする」と。ここで社長が「ポイントは二つ」だということを話しています。
自分の物差しを理解する
そのポイントは何かというと、まず自分の物差しを理解すること、これが一点目です。それから時間を自分のものにすること、これが二点目です。今回は前編ということで、自分の物差しを理解するという部分を中心に解説します。
人は何か出来事が起こったとき、自分の解釈を付け加えています。これが自分の物差しです。この物差しは、自分は持っているが相手も持っています。人それぞれ自分の物差しがあるということですね。
これを前提として、諏訪さんの場合を考えてみましょう。諏訪さんは強い感情の記憶が自分の物差しを作っているのではないかと。諏訪さんは前職で悔しい思いをしたため、その過去の記憶が強い物差しを作り上げているということです。
自分の物差しがあることは悪いことではないと、社長がお話しています。ただその物差しが自分と他人とでは違うということを、ちゃんと意識しなければいけません。では物差しを変えればいいのかといえば、そうではありません。物差しを変えることは難しいからです。したがって時間を自分のものにしていき、少し狂ってしまった物差しを直していくことが必要です。
こんな会話を通じて諏訪さんはスッキリしたのか、最後は晴れやかな表情になっていました。
物差しの特徴を知る
では全体の解説に入ります。まずは上記の通り、自分の物差しを理解することが大事です。その前提として、物差しを意識して特徴を知っておくことが重要ですね。出来事をそのまま受け取ることは難しいとスライドに書いてありますが、いわゆる何かあったときに、それをそのまま受け止めることは難しいですよね。自分の物差しで判断して、自分なりの解釈を加えていくというのが普通です。
この過程で、自分の物差しをよく知っておきましょう。なぜなら、まずは知っておかないと物事の判断基準がよく分からなくなります。冒頭の諏訪さんがそうですよね、なぜ私ばかり? なぜみんな足を引っ張るの? と、自分の物差しを理解していないがために悩んでいます。
しかし自分の物差しの特徴を知ると、それは過去の強い感情に引っ張られていたということがわかります。そこが分かるだけでも、ではどうすればいいかというところに繋がりますので、まず自分の物差しをちゃんと意識してくださいということですね。これが出来ないと、なかなか自分のことも相手のことも大事にできませんので、とても重要な部分です。
次に、先ほども話しましたが、強い感情が物差しを作るということを覚えておいてください。皆さんも過去の体験、経験、記憶に引っ張られていることは多いのではないでしょうか。私もかなり引っ張られている時期がありました。特にトラウマや成功体験は強い感情の記憶ですので、これが自分の物差しを作っているんだということをまず意識してみてください。
そうすると、過去にこういうことあったから今こういうことが許せないんだなとか、色々な物事の判断基準を作ることができます。
他人の物差しを意識しすぎない
そして注意していただきたいのが、仲間や親の物差しを気にしすぎることは危険です。例えば仲間の物差しだと、付き合いを断れない、衝突を避けるために意見を合わせる、頼み事を嫌でも引き受けてしまうなど、皆さんもこういうシーンは結構ありませんか? 私はしょっちゅうあります。しょっちゅうありますので、私は自分の物差しよりも今、周りの物差しを意識しすぎているという状況ですね。当然私もそこは変えなきゃいけません。
変えないとどうなるか? 簡単に言えば、自分が潰れてしまいます。それは良くないですよね。自分を大事にするというのが本講座のテーマですので、まずそこは少し直しましょうということです。
それから親を物差しとして意識しすぎる。これ私は無いですが、最近だと若い方中心にいらっしゃるかなと思います。色々なところで親が出てきてしまう。そうすると、自分はこうしたいけど親がこう言ってるから…じゃあ親の言う通りにしようかと、こんなパターンが多いです。就活において親の影響が強くなっているのがその典型例ですね。
親の物差しが強すぎると、自分の物差しが出来上がらずに中途半端な尺度基準になってしまう。たとえちゃんと出来上がっても、自分の物差しを優先することはありません。
すると、自己評価がとても低くなってしまいます。自己評価が低くなると、「どうせ俺なんか」とか「俺には無理です」などの否定ワードや、「だけど、だって、でも」などの否定ワードしか出てこなくなります。
ですので、周りの物差しは当然意識しなければいけませんが、それを意識しすぎてしまうと結果的に自分を壊してしまいます。そうならないよう、周りの物差しは意識しすぎないということを覚えておきましょう。
自分を大事にするために
では、自分を大事にするためにはどうすればいいんだろうと、その入り口部分だけこの前編でお話します。
最近はマインドフルネスという言葉が流行っております。瞑想とかヨガですね。ヨガは日本の古来のものではありませんが、瞑想は日本人が得意とするところでもあります。ですが、いきなり最初から「はい瞑想やってください」って言われても大変ですので、毎日一分間だけでも目を瞑り、何も考えずに集中してみてください。
そうすると、瞑想後に今日こんなことがあったけどこうした方がよかったかなとか、ここはやっぱこういう価値基準で行くべきだったとか、様々な出来事を振り返るきっかけにもなります。
まず瞑想から初めていただいて構いませんが、ちょっと余裕があればヨガもやってみるといいですね。筋トレも脳に良いので、悩んだら瞑想だけでなくヨガや筋トレなどで体を動かしてみましょう。
最後に、心が苦しいときは皆さんもあるかと思います。例えば辛い何かがあった時、バイオリズムが崩れて感情の起伏が激しくなってしまう。または、モチベーションが下がってしまう時もあるかと思います。モチベーションは常に高いなんてことはありませんので、当然下がるときもあります。ですのでそのような状態に陥ったら、まず何をすれば良いかを考えてみましょう。または諏訪さんのように、体と心を休めてみましょう。
そして他人や過去の自分と比べすぎない。競争するということは別に悪いことではありません。むしろ競争がないとなかなか向上意欲も生まれません。しかし、例えば過去の自分は凄かったのに今は何で…とか、あいつは大した能力もないのに何で評価されるんだ…とか、そういった比較は自分を壊してしまう原因になります。
講演やセミナーでもお話することがありますが、「他人の時間で生きない」ということが大事です。私も今までは他人の時間を生きていることが多かったです。最近も多いですが、ちょっとずつそれを止めていった結果、心にもゆとりが出てきました。
ですので、この講座を受けているあなただけでなく、みんな自分のことで悩んでいます。特に過去の体験や記憶に引っ張られてしまい、それが自分の物差しの判断基準となります。そこを知っておくだけでも、物差しが狂った時に直すことができますので、まずは自分の物差しをちゃんと認識してみましょう。
それから、他人も物差しを持っている、他人の物差しは自分の物差しとは判断基準が違うということも知っておきましょう。その上で、物差しをたまには手放して自分の時間を過ごしてみる、といったこともやってみてください。
後半は時間の使い方、自分を大事にするためにどう時間を使えば良いか、そんなところを中心にお話していきたいと思います。少し長い時間でしたがお疲れ様でした。次の動画でまたお会いしましょう。
自分と相手を大事にする
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