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【新規事業の教科書 第八回】投資金額と実施体制

皆さんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本です。今日は「投資金額と実施体制」です。
前回まではマーケティングミックスまでやりましたね。つまり、経営戦略とマーケティング戦略をやりました。今回はいよいよ、これをどのようにスケジューリングしていくか、そして投資金額はいくら必要か、ちょっと考えるだけで頭の痛い部分ですが、しっかり落とし込んでいきましょう。

経営判断の大切さ

では早速漫画に進みます。前回、経営戦略、マーケティング戦略、マーケティングミックスをやったので、次は投資金額、実施体制、スケジュールですね。早速、中野さんと岡田さんがいろいろシミュレーションをしています。
今回の事業に、だいたい1億円ぐらいの投資金額がかかるんじゃないかなと試算が出ました。社長に早速確認しますとあり、はい、すぐに「この金額で問題ないとのことです」という答えが返ってきました。その後、中野さんが「さすが山野辺さん、決断が早いわね」と言っております。

実はここ、経営人材にとって重要なところなんです。その金額で、果たして事業としていけるのかどうかという肌感覚ですね。マーケティングで分析するのも重要ですが、投資についてはやはり「感覚」ってすごく大事なんです。
この金額でこの事業がいけるかどうか、というのはやはり経営判断に直結しますので、最終的に分析をいくらしたって、決断するかどうかは感覚でなんです。感覚とたまに勢いもありますけども、勢いでいってしまうと良くないので、その「判断する感覚」というものは、常に養っていただければと思います。
いろんなところで決断をすると、そういった感覚も養われてきます。

現場の巻き込み方とスケジューリング

そして、実施体制とスケジュールです。ここはそのまんま「何をやるか」と、「いつまでにやるか」ということを決めていきます。
当然ですが、「誰がやるか」というのも重要です。ここで中野さんが若手を推薦していますね。これはなぜかというと、「やらされ感なくすため」ですね。トップが何か決めると、現場の人は基本的にやりたくないんですよ。私もそうですけども、誰かが決めたことってやりたくないんですよ。

ただ、自分が決めたことは意外と皆さんやりたがります。そこはやはり、現場を巻き込みながらやっていくというのが重要です。今回は佐藤くんですね。かなり優秀そうですが、岡田さんは「イケメンだからじゃないのか」と言っています(笑)。ただこれは社長の判断でしたと。社長も現場の巻き込み方はよくわかっているようですね。

そして、誰が実行役を務めるか、現場の責任者は誰かを決めました。次は「いつまでに」を決めていきましょう。ここで重要なのが、必ず時間がかかるものから優先してスケジューリングすることです。この赤い四角にも書いてありますね。
細かいところから先に決めてしまうと、一番の大枠が最後になってしまい、これってこんなにかかるの? じゃあここもまた直した方がいいよね…となりますので、まずは一番時間がかかるものから始めてください。それをまずベースとして決め、いつまでに何をやるかをどんどん落とし込んでいきます。

ここでまたシミュレーションをやっていますが、岡田さんは実はすごく能力が高いんです。高いんだけども、やはりもう一歩、経営人材に足りないところがあるのです。それが何かというのは、この新規事業の講座が全て終了するときにお話します。

また赤い四角がありますが、本当にこの金額で良いのかどうかというのは、ちゃんと社長に確認をすることが重要です。なぜかというと、事業を始めてしまうと変えられない部分があるからです。スケジューリングや投資金額の内容に関してはそんなに固める必要はありませんが、後で変更が難しいものはなるべく社長に確認しながら進めていった方が、間違いがありません。

実施上のポイント

はい今日のまとめに入ります。新規事業の実施ということで、戦略案をプロジェクトしてより細かく詰めていきます。ポイントとしてはこの三つ、投資金額、実施体制、スケジュールです。この三つだけは必ず覚えてください。
逆に言うと、この三つさえ決めてしまえばある程度形にはなります。形にはなりますので、ここを中心に決めてみてください。

次は実施体制のポイント。ここはさっきも話しましたが、現場の若手を絶対に巻き込んでください。総責任者や現場責任者でもなくても構いませんので、とにかく若手が関わる度合いを増やしてください。そうしないと、すごくやらされ感が出てしまいます。私も事業者の支援で見たことがありますが、社長がどんどん決めていっちゃうので、現場が途中で脱落していっちゃいました。
それは駄目ですよね。なので、必ず現場の若手を巻き込んでください。そうするとやらされ感がなくなります。

その次、若手をプロジェクトに入れると前例にとらわれない発想が出てきます。実は今回岡田さんと中野さん、それから山野辺社長の3人でいろいろ決めていきましたが、ここで若手の発想が入ると、いざ実施するときにいろいろ新しいアイディアが出たりします。
そうすると、前回講座の「コミュニケーション」のところが特にそうですが、コミュニケーションはやはり若い人の方が得意ですよね、得意なので、そういった視点を取り入れる。そうすると、事業に具体性が増していきます。実現の可能性が高まっていきます。

いかがでしたでしょうか? 今回は実施体制と投資金額とスケジュールをやりました。この辺りは決めるのがなんか大変だ…と思ってしまいがちですが、やることは本当にシンプルです。
誰がやるのか、何をやるのか、いつまでにやるのか、金額はいくらか、この辺が決まってしまえばそんなに難しくありません。ですので、まずこの事業計画を作るときには最後に必ず実施体制や当資金額やスケジュールを決めてください。それから次回になりますが、収益計画を決めていくのも重要であるということは覚えておいてください。

ではまた次の講座でお会いしましょう。

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