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マーケティングとケイパビリティ

皆さんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本です。今日は「マーケティングとケイパビリティ」です。今まで「ポジショニング発想」というものは大事だとお伝えしていきましたが、今度はマーケティングに加え、ケイパビリティというものをどうくっつけていくか、どうすり合わせて施策を実施していくか、ということを中心に解説していきます。
ただ、これはとても難しいです。おそらく漫画読んでいくと、皆さんも心当たりがあるんじゃないかと思います。ぜひですね、ご自身の視点に置き換えてみて、学んでください。

経営者の視点と従業員の視点

それでは漫画の方見ていきましょう。まずカットさん、前回思いついた施策を店に持ち込み、従業員を交えながら話し合っております。ここで従業員の方の反応を見ていきましょう。かなりやる気がないというか、新しいことはやりたくないという感じですね。
これ、なぜかわかりますか? ちょっと後で説明しますが、自己管理のところでやった「感情と理性」、覚えてますかね。象使いさんと象さんですね。もしまだ見ていないという方は、ぜひ自己管理の講座をご覧ください。
「感情と理性」、これが経営者と従業員では結構違います。視点が違うので、目指すベクトルも違う。なので、経営者がやろうとしていることに従業員が反発するのは当然なんです。ただ、カットさんは値段を上げると言い切りました。それだけ価値があるんだと。

美々ちゃんが気になったのか、質問しています。値段を上げると、期待に応えられなかったときガッカリされそうじゃないですかと。これは確かにそうですね。高い商品、高いサービスにお金を払うということは、それだけの価値を期待しているので期待以上の提案が無いとガッカリされてしまいますよね、期待以下だったと。
iPhoneの例えが出ていますが、iPhoneはその機能や性能というものを当初は追求してなかったですよね。それよりも、顧客体験というところ、つまりiPhoneを持つことで、iPadを持つことで、どんな体験が得られるかということを重視していました。

ですのでこの提供価値、漫画で左下の方に書いてありますが、期待よりも提供価値が上回っていないとリピートにつながりません。よくマーケティングが先行してしまうと、提供価値が期待を下回ることがあります。誇大広告に近い形ですね。そこは十分注意する必要があります。
美容院のBe Freeは、トリートメントに絶対の自信があるようです。ここに出ているのはカットさんの彼女さんですが、日本一の美容師だとカットさんを褒めてますね。なのでそれだけ自信あるということですね。

そして次のシーンに注目してみましょう。、どこで顧客の期待を超えるかですが、ポイントはお客様がどこで判断するか。例えばデザインやカットは、お客様の趣味嗜好がそのまま表れますよね。スタイリストが「これすごくお似合いですよ」と言っても、自分からしたら「ちょっとこれは無いんじゃない?」という経験、ありませんか?
私は結構あります(笑)。すごくカッコイイですよとスタイリストが言ってるんですが、いや〜これはないだろう…っていうのが何度かありました。

なので、デザインやカットは「本当に上手いか下手か」というのは分からないんですね。当然一定レベルより上というのはありますけども、100%ではないんですよ。お客様の好みがあるから。だけど髪質改善なら必ず違いがはっきりする、つまり品質が目に見える。これ重要ですよね。
目に見えるので、必ず違いが表れてくる。これが顧客の満足度、つまり期待値を超えるという部分に直結します。ということは、カットではなくて髪質改善、こちらを重視しようとカットさんは従業員の方に頭を下げています。
そうすると従業員の方も感銘を受け、「やりましょう!」となりました。

期待以上に応える

今日の重要ポイントを解説します。まず1点目、「価格という期待を超える」。これホテルリッツカールトンで「ホスピタリティ」と重視しているのも一緒ですね。リッツカールトンは超がつく高級ホテルですが、ホスピタリティ=おもてなしを追求し、お客様の期待を超えるサービスを提供することを理念としています。価格という期待に対し、提供価値によって期待以上に応える、ということをとても重視していました。

商品サービスの期待値は、価格が高いほど当然上がりますよね。そのお客様の期待値をさらに超えるサービスを提供する、ここがとても重要です。これは商品を製品に置き換え流、つまり製造業や建設業でも全く同じことが言えます。
製造業であれば、価格に見合った品質基準の期待がありますから、その期待値を超えるにはどうすればいいか、そうすると品質だけでなく、そこにアフターフォローの提案をつけるか、または事前提案を重視するか、対応の素早さを意識するか、そういったことも踏まえ、お客様の期待に応えていかなければなりません。

期待を超えるためには、提供する商品サービスを顧客視点で見直すのが重要です。うちの製品、商品、サービスはこれだけ良いものだから、きっと売れるだろう。これだけ高くても売れるだろう、お客様はきっと価値を見出してくれるはず。…これは間違いです。
そうではなく、お客様はこういう製品、商品、サービスを求めていて、お客様は自身の悩みを解決できるなら、価値に見合ったお金を支払ってくれる。さらに、期待以上を提供できれば自社のファンになってくれる。この視点をまず持っていただくことが大事です。前者の「きっと売れるだろう」は製品志向、後者の「お客様の悩みを解決する」は顧客志向ですね。

製品志向はどちらかというとマーケティングミックスの4Pです。顧客志向はマーケティングの4C。4Cの方が重要だということはすでにお伝えしましたが、上記でも顧客思考が重要であるように、マーケティングでは「顧客」を中心に考えることが大事です。
そうすると、価格を上げても選ばれ続けるサービスになります。

顧客起点のマーケティング

そして「顧客起点でケイパビリティを高める」。自己管理の講座について少しお話をしましたが、感情と理性のうち、感情は波がありますよね。Be Freeの従業員のように、やりたくないな〜面倒だな〜といった波があるので、理性でいかに感情の波を抑えるか、そして前に向かせるかというのがとても重要です。
ただ、従業員の方は経営者と違って、目線が違います。目線が違うので、新しいことは基本やりたくないです。その「やりたくないという」部分ををいかにして変えていくか。例えば経営者の熱量は重要ですが、それに加えて「顧客起点」を取り入れて話すと、とてもうまくいきます。

4Cのうち、カスタマーバリュー、コミュニケーション、コンビニエンスは、ケイパビリティ、つまり自社の従業員や製品・サービス品質に依存します。最近だとユーザーエクスペリエンス(UX)という言葉がありますが、UXは「顧客体験」という意味です。顧客に何か新しい体験を提供する、そういった内容をUXと呼んでいます。
特にコミュニケーションと利便性は、お客様にとっても価値そのものであるという解釈がなされています。さらにコミュニケーション、コミュニケーションだけは本当に重視してください。それだけお客様からニーズを探ったり、商品サービスの満足度を調べたり、そのようなPDCAを回していくと、当然ですがどんどんサービスが良くなります。

顧客起点の感情と理性

経営者の熱量、つまり「やらなければいけないんだ!」という感情への働きかけも重要ですが、合わせて「お客様がそれを求めている、望んでいるんだ」ということも伝えないと、組織を動かすのは難しいです。あくまでも顧客起点。つまり「お客様がそれを求めていて、うちはその期待以上に応える義務がある」ということを組織に落とし込んでください。
経営者の熱量だけでは足りない。人を動かすには、必ずその根拠が必要。お客様がこう求めている、お客様にこういう体験を提供したい、お客様のこういった悩みを解決したい、いうことをしっかりと落とし込んでみてください。

本日の講座は以上となりますが、講座を学んでみてどうでしたか? こういった経験、おそらく経営者の方はあると思います。また従業員の方でも、社長に新しいことを振られて嫌だなと思ったことあると思います。繰り返しますが、それは当然です。
経営者のベクトルと従業員のベクトル、普通は違います。違いますので、必ずベクトルを合わせなきゃいけません。同じ方向に合わせる。そのためには、経営者の熱量に加えて「顧客の視点から見た、顧客起点のマーケティング」を理性で説明することが必要です。

その顧客起点のマーケティングとはどんなものかというと、お客さまが求めていることに、自分たちは答えなければいけない。そういった使命感。これがないと、ベクトルというものは合いませんので、十分にご注意ください。

実際、新しいことを組織に落とし込むというのはとても大変なんですよ。今日はマーケティングとケイパビリティという話だったので、マーケティングの視点にケイパビリティ、つまり自社の強みや組織、そういったものをいかに合わせていくか、ベクトルを合わせていくかということを説明いたしました。
これをやらないと、いくらマーケティングを考えても実施に移せません。だからこそ、この落とし込むというやり方、ぜひ覚えてください。

次の講座で脱プレイヤーは最後となります。カットさんのお店、Be Freeはどうなったかということも踏まえ、講座を進めていきたいと思います。
また次の講座でお会いしましょう。

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