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【初めて部下を持つ人の心得 第二回】人材育成の2つの軸とは

皆さんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本です。
さあ今日は「人材育成の2つの軸とは」ということで、人を育てるために何が必要か? 2つの軸とは何か? を皆さんに解説していきたいと思います。

2つの軸

漫画に進みましょう。
「管理職として人材育成を考えるときには、2つの軸を持つことが大切です」と栗山講師。「それは①コーチング ②コンサルティング です」ということです。

コーチングとコンサルティングという言葉は、皆さんも意味は分かるかと思います。「コーチング」ですと、スポーツチームのコーチが指導をするのと同意です。

講師の栗山さんですが、元・女子バスケットボール日本代表の育成コーチからキャリアを始め、今もまさにコーチングを生業としているということで、コーチングのプロなんですね!

とは言え実はここに落とし穴があるようです。漫画の表を見てください。
ティーチング・コーチング・カウンセリング・コンサルティングという4つの軸があります。「コーチングとティーチングって違うんですか?」と疑問を投げかけられていますが、そうなのです。

コーチングとティーチング

コーチングとティーチングは全然違います。これを一緒に考えてしまうと人材育成はうまくいきません。
「ティーチング=指導・教えること」です。これに対して「コーチング=対話して引き出すこと」つまり相手の答えを引き出していくという違いがあります。
人材育成につまずく方は、この違いに気づかず、教えることを終始してしまうために失敗してしまうのです。

このコーチングとティーチングの最も大きな違いは「成長」です。成長度合いが違います。

ティーチングは言葉通り「答えを教えること」です。
例えばバスケットボールの場合、2ポイントよりも3ポイントシュートを決めた方が勝ちやすいゲームですよね? そこで選手に3ポイントシュートをただ決めればいいと教えることが、選手自身の成長につながるか? というとそうではありません。

対してコーチングは「選手の中にある答えを引き出すこと」を指します。
すると、ある選手は「腕の力が弱いからレイアップシュートで確実に点をとる方がいい」と答えを出すかもしれませんし、ある選手は「シュートは苦手だから自分はリバウンドを制する方がいい」と答えを出すかもしれない…。
ということで、このようにコーチングでは答えをそれぞれの選手が持っているかもしれません。

対してティーチングで教えてしまうと、その選手が考えないようになってしまいます。これが成長というところに直結するのですね。

ポイントは成長度合い

ティーチングでは教えられた答え通りに行動し、コーチングでは自分で考えた答えの通りに行動します。
漫画にも「ひょっとしたら結果がすぐ出るのは前者かもしれませんが、教えられたことしかできない選手が育つ可能性が高いです」とあります。諏訪さんも納得していますね!

コーチングを重視すると、成果を出すまでに少し時間がかかるかもしれませんが、仮説と検証を繰り返すことで確実に成長を手に入れることができます。
これは思考力を養えるということですね。

ティーチングの一番の問題は「思考力を奪ってしまう」ということです。対してコーチングはその選手そのもの(皆さんの部下そのもの)に考えさせるので、最初は上手くいくまでに時間がかかります。しかし思考力を養えるので、確実に成長はしていきます。

この2つの違いは「成長の度合い」です。なので、教え過ぎることが部下の成長を妨げてしまうということですね。

実は私も自社ではあまり教えることはしません。常に「考えてください」と言います。そうするとその人は考えるのですが、なかなか答えは出ません。
ただなかなか答えが出ない中でも、思考力というのは着実に養われていきますので、そこが成長につながるということです。

講師の栗山さんも「だからこそ人材育成を目指す管理職の皆さんはティーチングではなくてコーチングを学びましょう」と言っていますね。
この部分、今まで現場で活躍してきた方がマネージャーになると一番苦手とするところで、自分でやってしまう・自分で教えてしまうことが、大きな落とし穴なのです。

コンサルティングとカウセリング

続いて2つ目のコンサルティングです。こちらは短期間でチームに結果を出させるために身に着けるべきスキルです。
例えば、コーチングですと結構時間がかかります。短期で成果を目指す場合はコンサルティングのほうが良いのです。

さて漫画には「中間管理職の方からよく受ける相談に、“部下の話を聞くだけで終わってしまう”“どうアドバイスしたら良いかわからない“というものが多く寄せられています」とあります。

話を聞くだけで終わってしまうのはカウンセリングです。
部下の話を聞くことも大事なのですが、目指すところは成長と成果につなげるということ。とくに成果を出すためには、課題を整理し解決策を示すことが大事ですね。

コーチングやカウンセリングですと「話を聞く」ということがとても重要ですが、成果を出すためにはそこから先につなげなければいけません。
コーチングの場合は、その人の答えを引き出すために「待つ」ことが重要ですが、目的のゴールまでの道筋を描いていくにはコンサルティングのスキルがとても重要となります。

では「コンサルティングのスキルを学びましょう」というところで、今日の漫画は終わります。

まとめ

解説でもう少し詳しくしていきましょう。
「人材育成の軸 ①コーチング」
・コーチング≠ティーチング → コーチングは答えを引き出すこと、ティーチングは教える事ですね
・コーチングは中長期の“成長”を目指す
・自分で考えアウトプットする力を育てる → なかなか結果が出ないので、ちょっともどかしいところはありますが、あまり教え過ぎると部下の成長を妨げてしまいます。

「人材育成の軸 ②コンサルティング」(次回詳しくお話します)
・コンサルティング≠カウンセリング → これらは全く違い、カウンセリングはとにかく聞くことが大事です。
・コンサルティングは短期の“成果”を目指す
・課題を整理してあげて解決策を示す → 相手の話を聞いたら、それに対するフィードバックをこちらから返していくことがコンサルティングの軸となります。

ティーチングと少しかぶるんじゃないの? と思われた方もいるかもしれませんが、あくまでもティーチングは「教える側の目線」なのです。
コンサルティングというのはあくまでも「相手から聞き出した情報を元にこちらから何か方向性を示してあげる」この違いがありますので、しっかり覚えておいてください。

最後に

いかがでしたでしょうか? この講座で一番重視していただきたいのは、「今までのプレイヤースキル≠マネージャースキル」ということです。
そして「コーチングとコンサルティングの2つの軸」がとても重要ですというお話をいたしました。
次回からはコンサルティングの話をしていきたいと思います。

では今日の講座はここまでとします。また次の講座でお会いしましょう。

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