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【心理的安全性 第四回】心理的安全性が組織を変える

皆さんこんにちは、戦略デザインラボ中小企業診断士の岡本です。
さあ今日は「心理的安全性が組織を変える」ということで、いよいよこの章も最後の講座となりました。心理的安全性を高めて組織を良い状態にしていくのがこの講座になりますが、実際にどのようにして変えていけばいいのか? を今日はじっくりと解説いたします。

心理的安全性をつくる3ステップ

ではさっそく漫画に進みます。
「心理的安全性を作るためには、3つのステップを意識するといいよ」という事で以下の3つですね。
Step1:リーダーの3つの取り組み(個人レベル)
Step2:チーム全体のカルチャーにする(チームレベル)
Step3:会社の文化・制度に組み込む(会社レベル)

これを見て気づいた方もいるかもしれませんが、普通逆じゃない? と思いませんでしたか? 会社レベル→ チームレベル→ 個人レベルへ落とし込むのが普通じゃない? と思ったかもしれませんが、実はそれでは上手くいきません。必ず逆の個人からの流れにしないと、心理的安全性はなかなか高まらないのです。

最初から会社レベルで心理的安全性を高めてしまった場合は問題ないのですが、これから取り組む方は必ず個人レベルから取り組んでみてください。

ステップ1:リーダーの3つの取り組み①

今からできる3つの取り組みがあります。
①理由をつけて感謝を伝える
②30%チェック
③さらけ出す

一番簡単にできるのが「感謝を伝えること」。①のポイントは「理由をつける」ということです。

例えば頼んでおいた会議資料を作ってくれた社員に対して「ありがとう」というのは普通ですよね? その際にしっかりと理由を加えて「飯田さんのおかげで大事な打ち合わせの時間が取れたよ。ありがとう」とすると、心理的安全性が高まりやすくなります。

他にもミスの報告をしてきた社員にも、必ず理由付きで感謝を伝えます。
「伊勢がすぐ報告してくれたから大事にならずに済んだし、今後に活かせるよ。ありがとう!」と。こっちの方がしっかりと内容が伝わりますよね。
そして「ミスを報告したら感謝された」という経験が無能への不安の払拭につながるのです。

ミスの報告に対して感謝をするというのは、まず「ミスを報告してください」ということにもつながります。逆にミスを隠した場合には、当然感謝ではなく叱責となるのですが、その場合は心理的安全性が下がってしまうので、叱責ではなく「指摘」をしましょう。

例えばミスを隠している方がいたら、それは「報告することが大事なんだ」「報告してくれてありがとう」「何でもいいので、とにかくミスが起きたらまず報告してくださいね」などと伝えると、ミスを隠す方は減っていくかなと考えております。

ここでも「口で“なんでも言ってくれ”と言うのではなく、感謝を実際に行動で示す」とあります。先ほどのように「○○さんがそれを報告してくれたから大事にならずに済んだよ、ありがとう」と伝えていくと、非常に心理的安全性は高まります。

ステップ1:リーダーの3つの取り組み②

②30%チェックは、3割の出来の時点で相談してもらうことです。
これは完璧主義の方ですと「ちゃんと完成版を持ってきてくれ」と指示をするのですが、それは結構危ないというか、怖いことになりかねません。出来上がったものの方向性が全然間違っていたものを出されてしまうと困りますよね?

実際私もありましたが、「計画書を作っておいて」とお願いして、それがまったく方向性が違ったまま「完成版です!」と返って来たことがあります…これ結構困るんですよね。

だからこそ30%の時、つまり3割の状態で相談に来てくださいとすると、早い段階で指針のチェックもできますし、相談の時間も増えます。するとミスになりそう、大事になりそうな前に防げますよね。

ステップ1:リーダーの3つの取り組み③

③さらけ出すとは、「お前自身が自己開示することだ」とあります。
これはリーダーの方にすごく共通するのですが、「なんでもできるすごいリーダーに仕事を見てもらいたい」というのも確かにありますが、逆に「リーダーでもこういう失敗するんだな」「こんなことでつまずいているんだな」「こんなことに悩んでるんだな」という共感する部分をしっかりと出していくことも重要です。

「そういう話をことあるごとにするんだよ」と漫画にもありますが、とにかく苦手な部分や弱み、自分の失敗談などをしっかり出していくことが大事です。

さらに「お前が率先して周りにヘルプを求めることが、チーム全体の“助け合い文化”の土台になるんだ」とありますね。
何でもかんでも完璧なリーダーが良いってわけではなく、逆にちょっと隙のあるリーダーの方が心理的安全性は高まることが多いです。

以上の3つが「まずは今からすぐ実践できる心理的安全性作りのStep1ってことだね」と昇くん。①理由をつけて感謝を伝える ②30%チェック ③さらけ出す を覚えておきましょう。

ステップ2:個人からチームへ

そしてStep2はStep1でやってることがチームの文化になることです。
「お前の姿勢をチーム全体に浸透させるんだ」とあります。「合言葉のように会議の冒頭で必ず心理的安全性を宣言するのもいいね」なんてありますが、ここまでやらなくても「発言すること自体が良いことです」「指摘を簡潔に述べることはとてもいいことです」などを会議の冒頭に合言葉のように伝えていくのも良いですね!

このようにチームに心理的安全性を浸透させるのがリーダーの仕事でもあります。

ステップ3:チームから会社・制度へ

その結果Step3の会社・制度に組み込むにつながっていきます。
「中には会議室に心理的安全性のポスターを貼ったり社内ニュースで流す会社もあるぜ」と雄吾くん。月1で心理的安全性・話しやすさについて反省・改善するワークショップみたいなものを開いてもいいですね。

少し時間を取られますが、生産性が上がって相乗効果が生まれるならその価値はあるかなと雄吾くんも言っておりますね。

ということで「さっそく週明けから①理由をつけて感謝 ②30%チェック ③さらけ出す から実践してみるよ!」と昇くん。「心理的安全性をチームの文化にできたら、今よりも確実にチームの雰囲気ややる気も変わるはずだからワクワクしてきた!」と言っています。

「お前も次期社長だしこれからがますます楽しみだな」「職場の文化を変えていくのは一筋縄ではいかないけど、根気よく続ければ絶対良い方向にいくから頑張れよ!」という事で漫画は終わりです。

まとめ

少し長かったですがまとめに入ります。
「心理的安全性づくりの3ステップ」
①リーダーの3つの取り組みから始める
②チーム全体のカルチャーにする
③会社の文化・制度に組み込む

この順番が大事だと先ほども言いましたが、必ず個人レベルからやっていきます。「個人→チーム→ 会社」の順です。
この順が会社からになってしまうと、お題目みたいになり積極的に取り組まなくなってしまうのです。これは会社全体で「心理的安全性を高めましょう」と言っても、「なんのこっちゃ」と思いますし、「そもそもリーダーはそれをやってるんですか?」という話になってしまいます。

必ず個人レベルでリーダーからやっていくと、会社レベルで「こうやります」と言った時もすんなりと入ります。普段やっていることが会社レベルで取り組むということになるので、必ず「個人→ チーム→ 会社」でやるようにしてください。

「リーダーの3つの取り組み」
①理由をつけて感謝を伝える
②30%チェック
③さらけ出す

特にこの中で大事にならずに済むのが②の「30%チェック」です。100%に近い状態で上へ出すとなると、その時点で修正が効かない場合や、かなり方向性が違っていてもそのまま出さざるを得なくなる…、それはなるべく避けたいですよね。
そうなる前に「30%チェック」というのは非常に効果があります。

③の「さらけ出す」というのも意識してみてください。「自分の弱みをさらけ出すと、舐められるんじゃないかな」と思うのも分かりますが、舐められないように完璧なリーダーを演じるのは本当に心理的安全性下がってしまいます。
「自分もこういうミスがあったんだ」と尊敬につながるようなミスの話し方をしていただければと思います。

少し難しいですね…例えば「〇〇さん今回こういうミスをしたよね? 私も若い頃はこういうことがあったんだよ。だから全然気にしなくてもいいんだよ」というような喋り方で自分をさらけ出してみてください。

「個人→ チーム→ 会社全体へ浸透させる」
この順番だけはしっかりと守ってください。この順番にせずにいきなり会社全体で取り組んでしまうとうまくいかないことが多いです。重々ご注意ください。

最後に

いかがでしたでしょうか? リーダーの方の大半は、「自分を大きく見せよう」とか「自分を良く見せよう」と、自分をさらけ出せずに「ちょっとすかしたリーダー」なんてスタンスが多いですが、この心理的安全性をつくる上で本当に良くないです。
なのでまずは自分をさらけ出すというのをしっかりと意識してみてください。

私も一応会社の代表取締役をやっているのですが、相当自分をさらけ出してますね(笑)私のショート動画を見たことがある方であればわかるのですが、かなりふざけたこともやっています。
しかしそれで舐められるというのはありません。

自分のスキルや経験、仕事の出来・不出来によってリーダーの質というのは決まりますので、必ずしも弱みを見せることがリーダーの格を下げるというわけではありません。そこはしっかりと意識してみてください。

では今日の講座はここまでとします。また次の講座でお会いしましょう。

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