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【中小企業の成功事例】無人店舗の知られざるメリット

1. 無人店舗のメリットとは

こんにちは、戦略ラボ統括講師の岡本です。
今回は「中小企業の成功事例その2」で、中小企業白書2021から株式会社ダルマンさんの戦略を分析していきましょう。

その前に…突然ですがあなたは服を買うとき、こんな不満を抱えたことはありませんか?
「見たい服があるけど、店員さんが寄ってくるのがイヤだから店に入らない」。

はい、私は沢山あります。
なぜかというと、店員さんが寄ってくると「買わなきゃいけない」というプレッシャーを感じてしまうのです。
だから気になる服があってもお店に入らないというケースが多々あります。

実はこれ、家電屋さんでも一緒なんですね。
大手家電量販店でも、すぐに店員さんが寄ってくる店とある程度距離を置いてくれる店があります。
私が好むのは断然後者です。なぜなら、買い物してる時までプレッシャーを感じたくないからです(笑)。

そして、かねてより「無人店舗」があったらいいな〜と思ってました。
それが、今回ご紹介する「ムジンノフクヤ」です。

※「2021年版 中小企業白書・小規模企業白書より引用」

このお店は、さまざまなメディアで取り上げられ一躍有名となりました。
では何が目新しかったのでしょうか?

実は、目新しいことはそんなにありません。
小さな店舗に商品を陳列し、欲しい商品の価格分だけ券売機でチケットを買う。
そして店舗は24時間営業。
そんなに目新しい要素はありませんよね?

だけど、SNSを含めて多くのメディアで取り上げられました。
その理由は「お客様の不満を取り除いたから」です。

お店に入ると店員さんが寄ってくるから入りたくない。
これって深層心理で「買わされる」ことへの抵抗感とも読み取れますよね?
誰だって押し売りはイヤですので、何かを強引に勧められるのであればそのお店に入りたくありません。

しかしお店の店員さんだって強引に売ろうとしているわけではありません。
お客様に合う商品を勧め、お客様に満足して欲しいわけですよね。
それがなぜか「強引に買わされたらイヤだ」という感覚にすり替わってしまいます。

2. 情報の非対称性を解決する

私はこれを「情報の非対称性」と呼んでいます。
これは経済学で有名な言葉ですが、要は片方だけが必要な情報を持っている状態のことです。
片方だけが情報を持っているので、もう片方は情報不足により「誤った判断」をすることがあります。
最も顕著なのは「中古車」ですね。
売るほうは自動車の状態をほとんど把握していますが、買うほうは半分も知ることができないかもしれません。
その結果、もしかしたら状態の悪い車を「良い車」と思い込んで買ってしまうかもしれません。

このように、情報の非対称性がある場合、人はより慎重になります。
今回のケースで言えば、店内の雰囲気や店員さんの人柄なんてお客さんには分かりません。
すると、「出にくいお店だったらどうしよう」「気になる服が無かったらどうやって出てこよう」「店員さんに押し売りされたらどうしよう」と、勝手にマイナスな方向へ考えてしまいます。

そして結局、お店に入るのを諦めてしまう。
その典型例が「アウトレットモール」であると私は考えます。
人が沢山いるショップは常に人が出入りしていますが、明らかに誰も店内にいないと分かるショップは、いつまでたってもお客さんが入っていきません。
これも、「他にお客さんがいないと店から出にくいから入らない」という抵抗感が働いている結果です。

では、完全無人のお店ならどうでしょう?
少なくとも私は「入りやすい」です。
なぜなら、お店に入って気に入らない服ばかりでも出てくるのが簡単だからです。

ムジンノフクヤさんは、そんなお客さんの不満を取り除き、「誰にも気を遣うことなくゆっくりと自分のペースで服を見たい」という願望を叶えました。
その結果多くの人が共感し、メディアでも取り上げられるようになったということです。

3. 成功のカギはプロセスの変更

さて、この成功事例は特殊ですよね。
いわゆる「新商品」や「新サービス」という類ではなく、売り方を変えただけです。
つまり「プロセスの変更」です。

成功事例でも新商品や新サービスが注目されることから、プロセスの変更については見落としてしまうケースが多いです。
しかしプロセスを変えるだけで、劇的に売上が増えることもあります。

例えば、最近私の住んでいる地域で24時間営業の無人餃子販売店がオープンしました。
これが近所で評判を呼んでおり、連日多くの人で賑わっています。
この店舗は全国展開しており、まさにプロセスを変えて成功した典型的な事例とも言えます。

となると、この成功事例はさまざまな業界にこれから波及していきそうですね。
つまり、ビジネスチャンスが多く転がっているわけです。
特に「人手を介する必要がある」ことが常識な業界ほど、無人化のチャンスが潜んでいるとも言えそうです。

飲食業界では、すでに無人化の動きが出てきていますね。
特に立ち飲みは無人化の店舗が少しずつ増えてきています。
とすると、今後は立ち飲み以外の店舗が増えていくでしょう。

こう分析しておくと、例えば既存の居酒屋さんはどう差別化を図っていけば良いかを事前に検討することができますね。
つまり新事業を行わなくても、事例分析を行うと対策を事前に立てておくことができるのです。

4. 活用の視点

さて、話を戻しましょう。
今回はムジンノフクヤさんをテーマに解説しましたが、成功の本質は「顧客の不満を取り除き、願望を叶えてあげた」ことにあります。
これはモノが溢れる現代において非常に重要な考えで、お客様の購買を促すために必須の視点でもあります。

例えばあなたの会社では、どんな商品やサービスを扱っていますか?
それはお客様のどんな不満を取り除き、お客様のどんな願望を叶えていますか?

この問いに対する答えがボヤけているのであれば、多くのビジネスチャンスが潜んでいるかもしれません。
その際に活用できるフレームワークが「4C分析」です。

4C分析は、お客様の視点から「お客様にとっての価値」「お客様が要するコスト」「お客様の利便性」「お客様とのコミュニケーション」を分析する手法です。
これは以前の「商品・サービスありきのマーケティング」ではなく、「お客様の視点に立ったマーケティング」を行う上で必須のフレームワークとも言えます。

4C分析については、戦略ラボの上級コース「新事業展開」で詳しく解説しています。
この講座は新事業を行う上で実施しなければいけないことを、順番に解説しながらストーリー仕立ての漫画として読むことができます。
この考えは新事業展開だけでなく、既存の事業でも役立てることができます。

モノが売れなくなった時代だからこそ、「コト」を売ることを考える。
そしてプロセスを変えることで今までにない提供方法につなげてみる。
ぜひ戦略ラボの講座を活用いただき、ご自身の事業に役立てて見てください。
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